第3話 コロナガチャで、学力低下は避けられない。でも、人材不足社会。これでは、不公平?いじめられやすくなるから、注意しよう。

 「学校の先生ガチャがあれば、良いのになあ」

 学校の先生は、学校にいけない子はかわいそうとばかり言っていないで、どうすればかわいそうでなくなるのかを、考えて。

 今は、人材不足社会。

 実は、これが、うれしいようでうれしくなかったりする。

 「すんなり就職できるんだから、良いんじゃないの?」

 そう思ったら、甘すぎ。

 人材不足社会では、働く力選別が、おこなわれにくくなってしまうのだ。ガチャに負けたっていう、感じ。

 「やった!皆が、就職だ!」

 ということは、働く力がなくても、どこかの会社には入れられるということ。就職氷河期世代の子は、学力があって、努力ができても、どこにも就職ができなかったのにね。

 「ガチャ、恐るべし」

 注意しなければならないのは、このガチャに勝ってすんなり就社できた子も、喜ぶのは早いということ。

 「ちょっと、君?うちの会社に入ってきて、その程度では困るよ。これまで、学校で、どんな努力をしてきたの?」

 困ったぞ。

 こう、言い返しますか?

 「だって、コロナ禍で学校にいけなかったんだから、仕方ないじゃないですか」

 たしかに、それはそうかもしれない。

 けれど、…そういう言い方は、社会に出れば、言い訳。

 「就職氷河期世代の子たちが、みじめすぎる」

 「不公平」

 学校にかじりついてでも努力のできた世代は、就職できなかった。それなのに、学校にいけなくても就職できるとは…。

 不公平。

 「お前って、コロナ世代だろ?学校にいって、努力して勉強しなくても、会社に入れるの?君たちの部下として働くかもしれない就職氷河期世代の子たちのほうが優秀っていうの、おかしくないか?」

 今どき世代の児童生徒たちは、将来そういうこと言われたくないはず。

 だから、新しい教育を作ってしまうんだ!

 学校に頼らなくても良い力をもって、たしかな自分自身を磨いていけば良いんだ。  

 スマホの使い方ひとつで、変わっていく。

 自分なりの教育を作れた子は、今どき世代の学校の先生よりも賢くなっているだろう。

 今どき世代の先生とか、やばくない?

 こんなことを、言う。

 「努力、必要なの?何で?僕たち私たちを、何だと思っているの?公務員だよ?学校の先生なんだよ?社会で必要なのは、努力や勤勉さ、思いやりなんかじゃない。教育基本法的に、自分自身を愛する心!オンリーワン!」

 うわあ。

 言いそう。

 ガチャは、恐ろしい。

 「先生?」

 「何かな?」

 「学校って、何?」

 「素晴らしい人が、教育してくれるところだよ?」

 「先生、何を言ってるの?学校っていうのは、努力しないで、誰かに何かをやってもらうだけで楽に生きていけるって勘違いする人が働く場所なんだよ?」

 「そ、そうなんだ…」

 「お父さんが、言ってました」

 「…」

 「先生?学校には、キョーインっていう人がいて、そのうちに殺されるんだよって、言っていました」

 「お父さんが、言っていたのかい?」

 「ううん。それは、お母さんだよ?」

 「…」

 「キョーインは、金と子どもたちの身体を奪う生き物なんだって」

 「…」

 「良くわからないんだけれど、少しの間、捕まらないで生きていけるんだって!」

 「…」

 「先生は、そういう人をどう思うの?」

 「…」

 「先生?黙っていないで、何か言ってよ」

 先生は、答えない。

 というのか、答えられない。

 その人は、就職難だが、先生不足社会でもあるので、何となく採用された人なんだろうから。自分自身の頭で考えて、論理的に言葉を出すことが難しいのだ。

 学校の先生の脳は、特殊。

 「…あのね?キョーインは、美しいんだよ?簡単に社会に出られて、格好良く学校の先生になれて、どんなに汚らしいことをやっても許される人について、とやかく言うのって、違うんじゃないのかな?」

 もちろん、言われた子は、泣いてしまう。

 「…お父さん…お母さんも、悪くないよ?…キョーインっていうのとは違って、たくさん努力ができたんだよ?最後は、泣いちゃったみたいだけれど」

 しかしながら、先生には、通じない。

 「それで、何かな?努力とか、関係ないんじゃないのかな?お母さんたちは、ガチャで良い中身を引けなくて、泣いちゃっただけ」

 「…う…う」

 「ガチャに、負けたんだ。残念賞だ。ははは」

 「…」

 「僕たち学校の先生は、偉いんだ。ひひひ。こんな偉い人に対して、失礼だぞ」

 「…先生、ごめんなさい」

 「わかれば、良いんだ。子どものくせに」

 「…でも、先生?」

 「何かな?」

 「私は…、たしかに、子どもです。でも、でも、いろいろなことに疑問をもって、お父さんやお母さんに聞いて、努力のできた人たちをつぶした先生たちのことをどう思うのか考えてみることは、良いことだと思います」

 「…何?子どものくせに。言って良いことと悪いことが、あるんじゃないか?」

 「…先生?私、変なこと言いましたか?」

 「…」

 「先生?」

 「…」

 やった!

 児童生徒らの、勝ち!

 こういう先生は、いらない。

 今どき世代の児童生徒たちよ、生きろ!

 学校にいけなくても、かわいそうじゃないからね!





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る