第6話 補給と獲物の処分

村へと戻り、依頼主の元へと行く。


「依頼は終わった、これが証拠品だ。」


そう言って俺は猪の死体を見せる。


「本当に狩ってきたみたいだな、わかった、謝礼金は机の上にあるから勝手に持っていってくれ。」


そう言って、その大工は仕事を進めながら答えてくれた。

机の上の重みがある袋を取る。


中身は38枚の金貨だった、たしか日本円で言う38000円だ。

いい量の報酬だ。


「ありがとさん、また頼むよ。」


そう言って、俺はその場を去る。


村から外れ、1キロほどの場所で、端末からサボットスラグ弾を20発、エナジードリンク5本を購入する、ついでに生理用品もいくつか買っておく。

合計銀貨25枚、2500円だ。


木箱と言いながらも、小さなコンテナのようなものに入っていて、弾薬はプラスチックの緩衝材の中にしっかり梱包してある。


エナジードリンクは、プルタブ缶のものが入っていた。

しっかり爪のマークが入っている、元の世界のものと同じだ。


数は5本、しっかりある。


それぞれカバンに入れ、エナジードリンクを一本飲み、

深呼吸して、アドレナリンの分泌を促進させる。


…よし、いつもの感覚だ。

これが無ければ、1番いいコンディションにならない。

さて、獲物を売りに行くか。




売りに行くとは言ったものの、どこでどう売ればいいかを知らない。


門から入るときに門番に聞く。


「獲物を売りたいんだが、どこで売ればいいかわかるか?」


「そりゃ市場で売るのが一番さ、窓口に持って行ったら預けれらる、買い手がついたら売上になり、複数買い手が付けばオークションのように競りが始まる。さらにはその販売最低額も決められるんだ。細かい設定もできるから、だいたいはみんなそこに売りに行ってる。意外と使い古した刃物でも鍛冶屋が買い取りに来たりするから、ガラクタでも金に困ったら売ってみな。」


「情報提供ありがとさん。じゃ、こいつ売ったらエールでも持ってくるわ。」


「期待して待ってるぜ、旅人の兄さん。」



そのまま門から村に入り、広場へと進んで左側の道へと行くと、市場がある。


その一番奥には、卸売広場のような場所がある。


そこの窓口へと向かい、ソリごと獲物を持ち上げて提出する。


「こいつの査定と売却を頼む。」


「かしこまりました、最低取引額に指定などございますでしょうか。」


「これ丸々一頭を金貨十枚分で頼む。」


「わかりました、では、生物なまものは1日が販売期限となります、明日の午後5時頃にまたお越しください。こちらがお控えになります。」


そう言って、その人は模様が彫られた木片を渡してきた。

これは番号札のようなものだろう、携帯しておこう。


「ありがとう、また明日来る。」

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