第6話 神の意識

 「――人間の脳は、顕在意識と潜在意識に分けられます

 自分の意思で思考しているという自覚がある場合を「顕在意識」と呼び、

 論理的な【思考・理性・知性・意思・決断力】を指します


 決意したり 判断したり、その選択する心の領域のことです

 やりたい事 やりたくない事を識別する能力を持っており、

 個人の好き嫌いを判別する領域です

 また、悩んだり不安になったりという願望を持ったりもします


 潜在意識とは、無意識 とも言われ、普段意識することの出来ない意識のことで、

 【感情・感覚・直感・記憶・想像力】の事です

 過去における考えや心構え―――」



 まるで意味が分からない。いや、興味が無い とかそんな レベルではない

これは、中学の保健で習う内容なのか・・・?



「――よく「潜在意識」と「本能」を同じにとらえる人がいますが、

 全くもって違います―――」



 いや、同じで良いだろ?

「未知なるチカラの目覚め」的な感じで、カッコいいじゃんか



「――意識の種類として他には、「超意識」という神の意識と呼ばれるものが

 ありますが―――」


 おぉ。こっちの方が、カッコいいじゃん

よし。オレは、今日から「超意識」を鍛えるとしよう...



「良いですか! 今日、習った所は 期末テストに出ます

 しっかりと復習するように―――」



 7月に入り、いよいよ来週から 期末テストを迎えようとしていた

こんな 狂った教室 のクラスでも テスト は、他のクラスと同様に行われる


 あぁ、このクラスだけは、特別に簡単なモノにしてくれないだろうか?

とはいえ、オレ達は高校受験を控えているのだから、

そんな甘い考えじゃいけないんだろうが、これを不公平と言わず、何と言う...



 などと思いつつも、オレは先ほど覚えた「超意識」を鍛えるべく、


 「超意識!」


と叫んで、さっそく 来週のテスト範囲に「山勘やまかん」をはって...




        あっ。





   ああぁぁぁぁあああああああ! 



やってしまった。周りが 痛い目で、こっちを見てきてる...


やめろよ。まだ授業が終わってない事くらい、気付いてんだから(>_<)




 ――その数秒 後に、終業のチャイムが鳴った

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