第22話 すずしろに見つめられると…。

 最近すずしろに泉を取られた気がする‥。

 

 すずしろを見る。


 泉の胸にしがみついてうとうとしている。


 おまけに両手で泉の胸をもみもみ‥。


 ふみふみしているすずしろ。


 喉をゴロゴロ鳴らしているあたり‥。


 あったかくて柔らかくて‥。


 気持ちいいんだろうな‥。

 

 俺の視線に気づいたのか泉が微笑んだ。


 「透、ごめんね。すずしろに触りたい?」


 見当違いだ。


 俺は首をふった。

 

 「いや、違うっていうか違わないっていうか‥。」


 泉は首を傾げる。


 「俺が欲しいのはこっちかな‥」


 すずしろを起こさないように泉を後ろから抱く。


 「透‥」


 泉のうなじにキスする。


 泉が身を捩る。


 「とおるっ、くすぐったいっ」


 泉の耳に触れて耳たぶを舐めた。


 「ううっ‥透ってばっ‥」


 泉は真っ赤になっていく。


 「いずみ、すずしろ起きちゃう‥」


 手を伸ばして泉の下乳を撫でる。


 「んんっとおるっ‥」


 泉が顔を上げて目を閉じる。


 キス‥。


 「ニャ!」

 

 「!!」


 

 すずしろが起きて泉の胸から飛び降りた。


 「ウニャー」


 ゆっくり伸びをする。


 くるりと一周回り、その場にすとんと座る。


 こちらをじっと見つめるすずしろ。


 「‥‥。」


 「‥‥‥。」


 透は泉から手を離す。


 「何か‥あれだね‥」

 「うん‥ちょっと‥無理だね」


 泉と笑ってしまった。



 「すずしろ~もう遊んでやるから今日は早く寝ろ~!」


 猫じゃらしと釣り竿のおもちゃを持ってくるとすずしろは目を見開いた。


 ‥絶対疲れさせて寝かせてやるっ!

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