第4話 イブに寝落ちて目覚めたらっ★
あと一日頑張れば明日から長期休暇っ!
今日は12月24日のクリスマスイヴ。
「泉、帰ったらお祝いしようね。」
「うんっ!行ってきますっ!」
泉は疲れきっているようだがそれでも嬉しそうに家を出て行った。
よし!こっちだって!
もう何日も徹夜続きだったがそれも今日まで!
午前中いっぱいで仕事を終わらせて、家の中を片付ける。
せっかく明日から泉とゆっくりできるのだから掃除も済ませてしまいたい。
身体は疲れ切っていたが、今晩泉を楽しませたいと思うと不思議と元気になった。
掃除洗濯、今晩の夕飯の支度の買い物に、ケーキも受け取りに行かなきゃ…。
受け取ったケーキを冷蔵庫に入れて夕飯を作る。
ローストビーフを焼いて冷まして、グラタンは焼くだけにした。
時計を見るとまだ泉が帰ってくるまでに時間がある…。
とここでとうとう疲れが出たのか怠くなってきてしまったので少し休むことにした。
リビングのソファーに横になって少し寝よう…。
★
顔を触られているのに気づいて目を覚ますと目の前に泉がいた。
「あ、泉おかえりなさい。ごめんオレっ寝ちゃって…疲れたでしょ!?」
慌てて飛び起きようとしたが何故か身体が動かない。
「ん?何コレ?どうって!?」
気づいたら両腕に銀色の光る…手錠!?
「泉!?」
慌てて泉を見つめた瞬間泉にキスをされて口を塞がれる。
「んんっ透…。」
泉の舌が口の中に入ってきてっ…。
泉の舌はアルコールの味がした。
…泉…お酒呑んでるな!?
…コレはマズイ。
お風呂はすでに済ませたのか、パジャマ姿で、いい匂いの泉が透の身体の上に乗ってくる。
泉はキスしながら透の着ていたシャツのボタンを外して透の胸を露出させると今度は透の胸にキスし始める。
「んんっ…泉っ…。」
思わず泉を抱きしめたくなるが両腕は手錠で拘束されていておまけにソファーの肘置きに固定されてしまっていたため動けなかった。
泉の両手が胸に置かれて優しく撫でられる。
それが物凄く気持ちよくて…。
身体中の血液が一箇所に集まっていく…。
泉は透に妖しく笑いかけて、それがまた色っぽすぎて…。
泉が透の首筋にキスをする。
「んんっ泉っ…コレ…外してっ」
身を捩るがやはり手錠が外れるわけもなくて…。
…。
…?
あれ…?
「泉…?」
気づいたら泉が透の首筋に額を押し付けながら眠っている。
…。
お酒を呑んでいたようだったし、寝落ちたのか?
静かに寝息を立てている泉…。
…。
…。
そんな…生殺しか…。
なんとか動く指先と両足を使い泉に毛布を掛ける。
…仕方ない。
滾った身体をなんとか宥めてもう一緒に眠ることにした。
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