失恋

@mrsk_skb

貴方へ

今日、人生で1番大好きな人に振られた。間違いなく18年間生きてきた中で1番好きだった、いや、1番好きで居続ける自信のある人だった。でも、ほんの数行の文章で私たちの関係は終わった。「他に好きな人が出来た。ごめん。」まさか2回目のデートの翌日にそんなこと言われるなんて思わなかったな。その「ごめん。」って言葉にはどんな意味が含まれているのかな。ねえ、いつからその人のこと好きだったの?通話したいと言わなくなったあの日から?それとも、私と付き合う前から既に好きだったの?私はその人が手に入らない寂しさやもどかしさを紛らわす「つなぎ」だったってこと?聞きたいことは沢山あったけれど、聞けなかった。聞く勇気がなかったわけじゃない。傷つくことが怖かったわけじゃない。聞き分けのいい女になりたかっただけ。最後まで貴方に良いように見られようとしただけ。精一杯強がっただけ。本当に馬鹿だよね、こんなことになってもまだ好きなんだもん。あわよくば戻ってきてくれないかな、なんて思ってる。そんなこと絶対に起こらないからこそ、尚更ね。貴方は今頃ほんとうの好きな人と一緒に居るのかな。幸せを噛み締めてるのかな。私のことを一度もsnsに載せてくれなかった貴方が「惚れた女」として載せている、私よりも可愛くてスタイルのいいその人がほんとうの好きな人なんだね。私の勝ち目ゼロで笑っちゃった。顔も身体も不細工だからせめて性格だけは良くしようと振る舞っていたけれど、もう関係ないから好き放題言ってもいいよね。何が「大切にします」だ、守れない約束なんてしないでよ。自分が言った言葉に責任持てよ。好きじゃないなら優しくしないでよ。もう会えないのに「また会えるから」なんて言わないでよ。期待させるようなこと言わないでよ。一度でいいから「好き」って言って欲しかったよ。そう思いながら、貴方の写真、トーク履歴、プレイリストを消して幸せな日々を無かったことにする。困ったな、予測変換にまで貴方が出てくる。インスタには貴方と行きたかった場所がおすすめとして溢れかえっている。本棚には貴方がおすすめしてくれた小説がある。ああ、地雷ばかりだ。短い間だったけれど、すでに私の生活の中に貴方が居たんだ。


最低で大好きな貴方へ

私はこれから先、どんなに素敵な人と出会い恋に落ちたとしても、貴方の恋人だった幸せを忘れられないでしょう。そして私の心を深く傷つけた貴方を一生恨み続けるでしょう。貴方が私と同じように、ほんとうに好きな人に裏切られ悲しむことを望んでいます。さようなら。

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