第23話 キャンディスイーツ開店初日 問題点
お昼前になると、ジャムの売上が上がってきた。近くのパン屋さんが、一番大きなジャムを買ってすぐにビンをもって来て、また購入していた。
ジャムパンが売られるのも時間の問題だな。
午後1時になり、お客さんがいないタイミングで休憩のため店を閉めた。お客さんも営業時間をみて休憩時間があることを知ったので、長居しないで帰って行った。庭での食事は、自由にしても大丈夫だ。コルトさんは、コップを返却して帰ったみたいだ。
「お疲れ様です。ジェーンさんがお昼を作る時間がなかったので、俺が適当に買って来ました。好きに食べてください。」
ありがたい事に、ジェーンさんが料理するほど余裕がないほどお客さんが来てくれた。このままいけば、もっと従業員を増やしても大丈夫そうだな。
「すみません。私が料理するにはもっと従業員が必要です。従業員の募集お願いしてもいいですか?」
ジェーンさんが食事をしながら、話している。目標が料理人なので、仕事として料理を作って良いなら、料理をしたいらしい。
「会計をもう1つ増えれば、お客さんの待ち時間が減ります。せめてフルーツジュースの売り場を一つにしてください。」
ユカリさんが言う。カウンターでフルーツジュースを買うと、会計とごちゃごちゃになるみたいだ。フルーツジュース専用にすれば、楽になるらしい。
ユカリさんの負担が大きくなっているな。
シリカさんとダンバルさんは、問題が無いみたいだ。
「それでは俺がフルーツジュースの会計を担当します。カウンターから離れて売ります。外で売っても良いかもしれませんね。」
フルーツジュースを買ったら、庭の椅子に座って飲んでいる。フルーツジュース専用で2人いたら効率が上がるだろうな。
食事も終わり。回収したコップを洗っていく。水で洗っていると、ダンバルさんが清潔魔法のクリーンを使うと綺麗になった。冒険者であれば便利な魔法らしく、覚えたそうだ。
クリーンを使うと体の汚れや、装備の汚れが綺麗になるらしい。この魔法欲しい!スキルブックを絶対買うと決意する。
ジャムやクッキーの在庫を増やし、マジックバッグに入れておく。マジックバッグから棚に補充するのだ。
午後2時になり、店の入り口を開けると、行列が出来ていた。
「ここでジャムが買えるのか!」
「このクッキーで50エル!こっちは80エル!安い!」
「フルーツジュースが180エル!食堂で売るからこれに入れてくれ!」
などと、ぞろぞろとお客が入ってきた。
「いらっしゃいませー!会計はこちらへ。フルーツジュースはこちらでお願いします!」
シリカさんとジェーンさん、ダンバルさんがお客さんを誘導している。店に入りきらないので、庭まで並んでしまった。
ここからは忙しくて閉店時間まで、お客さんが途切れなかった。
午後5時になり、泣く泣くお客さんには帰ってもらった。5時に閉店と言ったらだんだんと客足が減ってきたのだ。
ガチャン。
店の鍵を閉めて一息つく。
「お疲れ様でした。思ったよりも凄い来ましたね。」
「そうですね。これが毎日だと嬉しい悲鳴になりますね。」
「そうね。私が料理する余裕がなさそうね。」
「はい。会計一人はキツイです。」
「精神的に疲れた。」
皆疲れた顔で答えてくれる。俺も疲れたよ。
「俺は今から商業ギルドに行って人を雇ってきます。少し余裕が出来るくらい雇いますので何人がいいですか?」
「会計はあと2人。交代できる余裕を持って3人欲しいです。」
「接客は2人いたらありがたいわね。お昼前に私が抜けても大丈夫なくらい欲しいわね。」
「僕も、冒険者として、仕事をしたい。商業ギルドに、登録してる、冒険者もいるから、お願いしたい」
会計3人に接客は余裕を持って4人。商業ギルドに登録している冒険者が3人いれば良いかな。午前午後や時間で交代してもいいかな。
店の掃除をして、労働時間が終了した。皆さん疲れた顔で帰宅していく。
フルーツジュースをスイーツ空間収納にしまって、俺は商業ギルドに行く。
「楽して稼ぐことは出来ないんだな」
思わず一人声に出てしまった。
よし!頑張っていくか!
商業ギルドへ向かっていく。
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