幼少時代
3話 魔法
俺が転生して5年が経った。家族は両親と、8歳上の兄と、5歳上の姉が居た。俺の両親は冒険者をしていたらしい。それもSランクだったらしい。
冒険者には実力によってランク付けされていて下からE→D→C→B→A→S→SS→SSSと、分けられている。Sランクは簡単に言えば、かろうじて人間ではあるが、所々人間をやめているらしい。
そんな人が俺の両親とかちょっとなんというかやばい。(語彙力)
ちなみに父さんの名前はアークで、母さんのはレイン、兄さんはアレク、姉さんはレイラ、そして俺がアレンだ。
我が家はエルネイ辺境伯領にある小さな村にあり、そこでは村の用心棒として両親は働いている。
そして、一つ深刻な問題がある。友達と呼べる存在ができない。
だって同い年って言ってもこちとら中身は20超えてるし、子供は無駄に鋭いし、こっちから話しかけも無視してくるんだもん!!
なんか語尾がキモくなった。
「アレーン、朝ご飯できたよー」
母さんの声が聞こえる。
「はーい。今行くー」
そう言ってベッドから出て着替えをする。
自分の部屋が二階にあるため階段を降りて下にいく。その途中で兄さんにあった。
兄さんは正直いってめっちゃイケメンだ。金髪で、ちょっとチャラい感じがあるけどその感じがイケメンな顔とマッチしてかっこいい印象を受ける。
「お、アレンおはよ。」
「おはよ。兄さん、今日も剣の修行?」
「ああ、午前中にな。最近は成果が出てきて結構たのしいんだ。」
「へーそれは良かったね。」
「お前はまだしないの?」
「うん、なんかまだしないらしいよ。」
「ほーん」
兄さんは剣の才能があり、剣士として冒険者をしていた父さんに修行をつけられている。
下に行くと家族が全員揃っていた。
「はいはい、みんな席についてご飯食べるよ。」
それぞれのことをしていた父さんと姉さんが席に着いた。
そして手を合わせ唱えた。
「「「「「神の恵みに感謝します。」」」」」
これは日本で言うところの「いただきます。」みたいな意味だ。
「なあ親父。なんでアレンに剣の修行つけないんだ?」
兄さんが父さんに聞いた。
別にいいのに。
「ああ、アレンはまだ小さいしそれに選定がまだだろ。我が家は全員が
「なるほど。理解した。」
選定とは6歳になった子供が教会で受けることができ、そこでは特有技能を授かることができたりできなかったりするものだ。
ちなみに兄さんの特有技能は剣豪だ。モロに剣特化の特有技能だ。
「でも、魔力の特訓くらい始めてもいいんじゃない?」
姉さんが聞いた。
姉さんの特有技能は魔法操作だ。これは打った魔法の威力を打ったあとに変えたり、方向を自由自在に変えられるという特有技能で、これまた魔法特化の特有技能だ。
「そうね、確かに魔力くらいならもう始めてもいいわね。」
「ならレインに任せる。」
「はぁい。」
母さんは魔法使いとして冒険者をしていたと聞く。
特有技能は知らない。教えてくれないんだよなぁ。父さんは知ってるらしいけど。
「アレン、ご飯食べたらレイラと一緒に魔力の練習をするわよ。」
「うん。わかった。」
ご飯を食べ終わると兄さんと、父さんは家を出ていった。剣の修行に行ったんだろう。
ご飯の片付けを母さんと姉さんと3人でした後、家の庭に行く。
「まずは、魔力を感じられるようになろうかしら。そのあいだレイラはいつも通りにしててね。」
「魔力を感じるって?」
「手を出して。」
そう言われるままに手を母さんの方へと出した。すると、俺の手を握ってきた。
「今から私の魔力をアレンの体に流すから、その感覚を覚えてね、後で魔力の操作を覚えてもらうから。」
「うん。」
それじゃあ行くわよと言って母さんが魔力を流し込む。
ん?暖かい。これが魔力なのか?全身にしっかり流れて、胸に戻ってきてる感じだ。血液みたい。
「どう?わかった?」
「うん。なんとなく。わかったかも。」
「そう。とりあえず魔力はあるみたいね。それじゃあその感じを忘れる前に魔力の流れを体の中につくってみて。」
さっきの感覚を思い出し、血液が身体中を回るようにイメージする。すると....
「おお!できてるわね。すごい!アレン1回でできるなんて凄いわよ!魔法の才能あるのかもね。」
「え、これできてるの?」
まぁなんかさっきより身体中が活発に動いてる感じがする。
「常に魔力を体内で循環できるようになると体の免疫が高まって病気になりにくくなるからできるようにするといいわ。」
いいことを聞いた。魔力ってのはすごいな。病気にかかりにくいとか最高。病気にはいい思い出はないからな。ほとんどの人がないと思うけど。
「え?アレン君もう循環できるようになったの?」
姉さんが驚いた様子でこっちに来る。
「ええ、びっくりしたわ。まさか1回でできるようになるなんて思わなかったわ。、」
「凄いね。いつか私も追い越されそう。」
「レイラ終わったの?」
「うん。終わったよ。」
「そう。ちょうどいいわ2人とも見てて。」
すると母さんは庭にある石に向けて魔法を打った。
「ファイヤーボール」
母さんの手に魔法陣が展開されそこから火の球が出てきた。出てきた火の球は石に当たると、爆発し石は粉々になっていた。
「今のって、ファイヤーボール?」
姉さんが聞く。
「そうよ、アレがファイヤーボール。今は詠唱を省略をしたけど、普通はするわ。慣れてくると詠唱をせずに魔法を使うこともできるようになるわ。」
「母さんはできるの?」
「ええ、できるわ。詠唱をしている時に魔物に襲われでもしたらたまったものでもないしね。」
へー、まぁそうか詠唱してる間にやられるなんてこともあるのか。
「2人にはこれをできるようになってもらうわ。」
「え?アレン君まだ魔力の循環ができるようになったばっかりでしょ。まだ早いんじゃない?」
うん早いと俺も思う。
「確かに早いけど。まぁ何とかなるわ。循環が1回出てきたのならもしかしたら出来るかもしれないでしょ。」
「まぁそうかも。アレン君負けないよ。」
「こっちこそ。」
それから魔法の練習を始めた。魔法はそう簡単に使えるものではなく修行を始めても3時間経っても姉さんも俺もできなかった。
「はい、終わり。今日はこんなところでしょう。また明日ね。」
そう言うと母さんは家に入っていった。
「難しいね。イメージってどういうことなの?」
「僕もよく分からないな。イメージって何をイメージするの?」
俺は姉さんと2人で反省会をしていた。
「うーん。なんだろう?」
「さっき母さんがやってたやつをそのままイメージするのかな?それとも火をイメージするのかな?」
「まぁまた明日にしよ。私魔力残ってないし。」
「うん。そうだね。」
俺はまだまだあるんだけどなあ。どうやら神の言っていた、俺の魔力の量がめちゃくちゃ多いのは本当らしい。
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