第142話 ナニワ万博西国の意地、もうり編

ナニワ万博に協力するか否かで悩んだのはしまづだけではありません。

サンサン商事の傘下に降ったもうり連合でしたが、副社長のもとはるが大のひでよし嫌いであり、この点しまづと同じ悩みを抱えていました。


今までは策士であり弟でもある専務たかかげにまかせる傾向がありましたが、ナニワ万博への強制的な参加要請についに怒りが爆発しました。

もちろん、もとはるもサンサン商事に真っ向から逆らおうとは言いません。

しかし、あまりに言いなりなので、たかかげと甥で社長のたかもとに不満をぶつけます。


「こんな、情けない有様では父、もとなりに申し訳が立たん、たかかげ、何か策はないのか?」

ちなみにもうり連合の三首脳の父であるもとなりは今は隠居しながら子作りに励んでおり、経営は息子たちにまかせていました。


サンサン商事シンパのたかかげもこのままではしまづのように会社が割れるとかんがえ、一つのアイデアを出します。

それは、ひでよしの機嫌をそれほど損ねることなく、もうりの面目を保つアイデアでした。


そうして、たかかげは万博前に動きます。

まず、ひでよし傘下でもうりと似た立場にある、おおとも、りゅうぞうじ、ちょうそかべととある提携を結びます。


それはたかかげの拠点が港であることから出た発想です。

つまり、上に上げた他のお菓子メーカーと組んで、海産物の往来と海外貿易に関して秘密裏に同盟を結ぶという内容です。


これによって、もうり連合は日ノ本の海産物と小麦粉を、おおとも、りゅうぞうじ、ちょうそかべは海外貿易でそれぞれ大きなメリットを生むことになりました。


こうして、たかかげは下準備をしながら、ひそかに兄のもとはるにアイデアを伝えました。

それをきいたもとはるは「これはいい!これならサンサン商事の、ひでよしに一泡吹かせることが出来る!!よくやったもとはる!!!」


と大絶賛しました。

久しぶりに兄の豪快な声を聞いたたかかげは喜びつつも「ナニワ万博への準備と参加よろしくお願いしますよ、兄上!」


とちゃっかりもとはるの参加を約束することに成功しました。

そして、ナニワ万博の日を迎えます。

もうり連合の出し物は次回です!お楽しみに!!


※本作はなるべく武将の名前をもつキャラが死なない世界線なのでもとなりも生きています。

ただし、もう年寄りで、子作り以外は隠居しているというウルトラ設定です。

なお、今でも子供は誕生するだけの生命力はあるそうです。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る