第128話 水軍大競争

ナニワ万博では各地域のお菓子企業がパピリオンを作り、それぞれの商品、会社の存在感をアピールせんと努力中です。


しかし、ナニワ万博の企画はそれだけではありません。

一つは以前も開催された、カードゲームによるお菓子会社対抗の大会を大々的に開くというモノでした。


とはいえ、この時期にはひでよしの暴走も一段落して、会社の命運を賭けたルールではなく、あくまで平和的なイベントとして行うということで全国のお菓子業界はまとまっていました。


しかし、そこは武士由来の血が騒ぎます。

それぞれのお菓子会社の社員たちも一般人と混じって参加するということでかなりの規模の大会になると、もっぱらの評判でした。


それと、もう一つイベントがあります。

それは、ナニワからあわじしまを泳いで渡り、ナニワの会場に帰ってくるという過酷なトライアスロンのような競技が企画されていました。


お菓子業界の各社には昔の名残で水軍ならぬ水泳部があり、こちらは純粋なスポーツ競技として覇を競っていました。


いまがわの水泳部いたみ、オダのくき、もうりのむらかみ、ミカワ屋のむかい、など水軍、海賊の末裔が優勝を目指して水練をしていました。


もちろん、鶴〇高校のOBを大量に抱え、水軍、海賊の末裔を沢山抱えるしまづも、苦しい経営の中ですが、この競技に参加しててっぺんを目指します。


基本的には気温の関係や地形の関係で南側が有利なのですが、もしかしたら思わぬ伏兵がいるかもしれません。

それは、競技が始まるまでわかりませんが・・・


この競技についていえば、最強のサンサン商事にこれと言った人材はないため、ガチの勝負になるともっぱらの評判です。

とはいえ、イベントが盛り上がる!それ自体がサンサン商事ひでよしの願いであり狙いでもあったので恐らくみんながWIN WINになる!そんな見通しが見える大競争でした。


※作者、近畿地方の地理は詳しくないのでアレですが、本作の設定は日本ではなく!

「日ノ本」なのであわじしまも今の日本とは違う位置にあるということで。

近畿地方の皆さん!どうかフィクションということでご勘弁ください。


しまづの水軍の正式名称は分からないのでアレですが、実は作者の父方のご先祖様は海賊と商人をやっていたそうなので、しまづの水軍、海賊って結構数がいたのではないかと勝手に思っています。


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