第8話 しまづ社訓、舐められたらコ〇〇〇

さて、脳筋しまづの社風に押され、平穏な暮らしを求める社長よしひさ。

今日も社内の巡回です。

また、あのしまづ特有の熱気にあてられるのかと気が沈みがちな彼はいつものように副社長よしひろたちが働く職場に足を運びます。


いつものようによしひろの「ガハハハ」という声とがるかん隊のこれまた勇ましい声が部屋中に響き渡ります。


「またか」と落胆しそうになったよしひさですが、ふとある変化に気づきました。

あの看板、しまづの社訓の看板に微妙な変化があったことに気づいたのです。

いつもなら「舐められたらコ〇ス」であったのが、よく見ると「舐められたらコロコロ」に変わっていたのです!


どうしたのかと、よしひさがよしひろに尋ねるとよしひろはこう返します。

「ガハハハ!兄者気づいたか!!最近猫に首ったけでな、面白いと思って猫を思いつつ書いてみたんじゃ!!!」


よく見ると、文字の左には猫の絵が、右には猫の肉球の絵がそれぞれ描かれていました。

「兄者も最近疲れてるだろうから、癒しの一つでもあったらええかと思ってな!!!


よしひろは外見こそ大男だが顔は優しく、心根もやさしい人間です。

そしてよしひさに対しての兄弟愛も強いものがありました。

よしひさはそのことにあらためて気づき、冷静な彼の心にも熱い何かがこみ上げてきました。


「よしひろ、悪いが少し席をはずすぞ!」

そういって彼はしばし席を外して一人静かな所で涙するのでした。


少しして、よしひさは帰ってきました。

「兄者!調子はよくなったか!!」よしひろの元気な掛け声に表向きはクールにしつつも、よしひさの顔色はずいぶんとよくなっていました。


そして、言葉がなくてもよしひろは事情を察し、満身の笑みを浮かべつつ仕事をするのでした。終わり


※島津メモ 島津義弘は沢山の猫を飼っていたと思われます。

関白にもなった近衛前久から猫が欲しいという手紙をもらったという逸話や海外遠征の時に猫を7匹連れていき、後に猫のために小さな神社を建立したとされる。


彼の息子の久保(ひさやす)はこの遠征の途中で病死しましたが、久保の愛猫は茶トラで「ヤス」という名前だったそうです。

鹿児島では茶トラにゃんのことを「ヤスネコ」と呼んでます。

引用元 ヤスネ様スペシャルサンクス





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