城外
カイトの 腕の中にいるマリーン
いつもマリーンを 守っていたい
兄として?男として?
自分が口に出さない限り どちらでも同じ、、
シバに いつも妹のマリーンと 付き合えばと 勧めていたっけ
シバとマリーンが付き合えば
自分の気持ちも 整理がつくと 思って
そのシバもマリーンのそばに 居なくなって、、
この気持ちは どうなるのだろう
そう思いながらマリーンを優しく抱いていた
「お二人さん 仲がいいね
恋人同士?」
「妹です。」「兄です」同時に言う二人
「どんな話ししてました?」
「どこに行くとか」
「うーん」と 二人を見ながら もったいぶってくる 女将さん
「なにか食べるのかい?」
急に 家を飛び出して 何も持ってこなかった
見合わせる2人
「あのー」といつも持ち歩いてる自分の手作りの扇子を出すマリーン
「南部の文芸堂さんの ブン大将が
この扇子なら いくらでも出すって言ってたから
高く 売れると思います 今は これしか、、持ってなくて」
「あら 見たこともない きれいな扇子だね 舶来品かい?」
色んな お客さんが来ていて 目が高そうな女将さんが 気に入った様子
マリーンは続けて
「外の馬にも 餌もらえます
朝からずっと走りっぱなしで」
「大変だね 良いよ あなた達もゆっくり食べて休んでいきな」
「ありがとう!!」
「で、どんな話を?」
女将さんも したくてしょうがなかったみたいだ
前に座り込んで
「言葉遣いがさあ 私達とは違うんだよ
あれは お城の中の 人たちじゃないかい
普通じゃなく 遠回しで 丁寧すぎてさ
なんとかでござる みたいな 」
「私 好みの あの いい男と
その若い お兄さんが 少し離れて黙って座ってたね」
「でも 出ていくとき そのボロ服の若いお兄さんに
立派な服装の人がさ、相当気を使ってんだよ
ちょっと違和感 感じるくらいに だから変なお客さんたちだなって
しっかり覚えてる」
「体格の良い人 なにか言ってなかった?
丁寧な人たちと 争う言葉とか、、
これから、どこに行くとか」
争うような雰囲気はなかったよ 服装は違っても仲間同士みたいに話してたよ
誰かが、体が弱くて
心配だとか 早く行ったほうが 良いからって先を急いでた
「どこへ?」
「この人達が どこへ行くのかも 気になってたからさ
しっかり そば耳たてて いたわよ」
「あと 4時間位かかる と言ってたから
4時間で行ける 所だから 都の方に行くんだろなぁ って 」
マリーン カイト と顔を見合わせる
「この道を まっすぐ北に 4時間行くと 都なんですね?」
「 そうだよ、一本道だよ」
「どうする、、」
「蹄が見分けられる所まで 行かないと
お父さん探すの また1ヶ月後になっちゃう」
「大丈夫か?」
「うん 平気」カイト兄さんと一緒だから 心で思うマリーン
3時間位 走しった頃
都が近くて 街道の足跡が多すぎて マリーンでも 蹄がわからなくなる
父たちを 追跡できない
あと 1時間なら 都まで行って
なにか あの続きの情報 聞き出せないかな
ここまで来たものね
都の大きさに 驚く2人
お城の 傍まで 行く
聞くと お城の大きさは 四方5k
ここは 南門
中に入るのは 通行証が、必要で
普通の人は 簡単に入れないらしい
球馬試合大会で 初出場でなければ 来れた場所
場外の人たちは 結構 明るい顔をしている
「お城の中は どんな感じなのですか 何かあります?」 と行き交う町人に聞いてみる
「そうだなぁ 最近 良いことといえば
次の、お世継ぎ様が 見つかったってことかな」
「俺も聞いたよ 病弱な王様を継ぐ人が みんな亡くなって誰も いなくて
心配してたんだけどよ」
「我が国のヒーローの 北龍様が 育てて くださってたって話だよ」
「ホク リュウ?」
「知らないのかい 若い人は、どこから来たんだい?
この国の 大3名家の 北家 南家 忠家の ホク様さ」
気がつくと もう日が暮れて 薄暗い
何時間 過ぎたか 初めて気がつく ここまで夢中だった2人
お城の前で 都の 城外で 立ち尽くしてしまう
遠い 浜辺から来た 2人
今から戻って帰ると 8時間は過ぎて
真夜中の 明日だ
城外で 2人で座り込んだ
「マリーンが良いこと考えた」 と
城外を行き交う人を見て 思いついたらしい
マリーンが声をかける
「困ってる方ーっ
お手伝いしますよ 何でも、私達がーっ
お代は安いですよ!!」
通る声で、張り上げる
「ねぇカイトあの重い物 持ってる人に 声かけてみて
馬で 運んであげたら どうかな」
聞いてみるよ と お酒を運ぶ人に近づく
「お母さん 娘さんが足痛そう馬に乗って家まで送りますよ
荷物もあるし
お嬢ちゃんどう お馬さんに 乗らない?」
「乗りたーい お母さんお願いーっ」とねだる子供
子供が 自分が連れて歩き 疲れてるのに気がつく母親
「それじゃ お願いしょうかね」
人の良さそうな母子と商談成立
「カイト 後で鳥の笛 合図に吹くからねっ」
と よく みんなと離れるマリーンに
父から持たされてる 首にかかった 鳥の音の笛を見せる
カイト は お酒の 大きな樽を 馬の シューに乗せている
向こうも 話が 成立したようだ
今日 家に帰るのは もう無理だと 分かった。
お金を 稼いで 2人の食事と宿を
この 来たことのない 見知らぬ城外の街で
初めての 経験だけれど
2人きりで ここで 夜を 過ごすことになる。
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