大屋敷にて 球馬大会。
子馬の 鼻をなでて マリーンが
「目が、大きくて真っ黒で まつ毛が長ーい。」
カイトは、仔馬を見て 誰かと 似てると思った.
「リン が ひと目で 気に入っちゃってね
この子馬に決めたんだ」と、リュウ
「女の子だけど 足も気に入っちゃって
ハナで 良いわよ 名前つけるのは いつもマリーンよね」
「一応カイトに任すけれどマリーンもクロスも乗るといいよ
2,3年で すぐに大きくなるよ」
「シューと、カイが、ハナを自分たちの子供のように思ってるわ
ウッフフ かわいい!」
「名目は カイトの優勝だけれど マリーンもクロスも、頑張ったから
ハナは 3人の、ご褒美だよ」
「しっかり3人で、世話をしてね 」
「はーい 任しておいて!」とマリーンの声が
一番通る
父と母が家に入ると
カイトが「じゃあ マリーンとクロス頼むよ]
と カイトと シバは
シューと、カイ に乗って2人で浜辺を走り出した
ふっと マリーンはシバの背中の傷を思い出して
あんな怪我していても カイトと馬の練習するなんて 変わった人
背中に カイトと同じような所に あざ が あったけれど、、、
ふたりは 背格好は 似ているけれど
カイトが爽やかな感じに対して
シバは笑ったことがない
いつも無表情な顔をして 何を考えてるか分からない
手も怪我しているみたいなのに あんなに乳を絞ってくれて
いつも、不機嫌な人じゃないのかな、、??
「まぁ、どうでもいいや 」と
ハナに水と餌を上げて
ハナに乗ってみる 小さくてちょうど乗りやすい
「次は 僕ぅーだよ。」
マリーンと いつも、同じことをしたいクロスが、じゃれる
そんな いつもの生活が流れ
大屋敷に 招待見学の日が 来た。
一番いい服を着た、カイト リュウが大屋敷に送って行く
マリーンも おねだりで リュウと カイトについてきた
大屋敷で、マリーンも 入って良いか聞くと
カイトに付き添いで一人は大丈夫だと。
大屋敷に 初めて入れるので 喜ぶ,マリーン
お出かけ用の服を、リンが用意して おいてくれて良かった。
リュウは また、夕方 門まで 迎えに来てくれるという
大屋敷の門の中は100 M ぐらいまっすぐな道
その向こうに立派なお屋敷が建っている
中に入らず その横のきれいな庭園を渡って
大屋敷の裏の 大きな広場に出る
北に屋敷を見て 右の西側に案内されて のっぽと、のっぽのお父さん
3位の素早いモンタと そのお母さんらしい人がいた
ここで見学するように言われた
東側には出場する選手たちが遠くに見える
5人一組で 赤いユニフォーム 青いユニフォーム 黄色と 白
4色に分かれた人が、馬に乗って出場を待ち構えていた
チームに一人は女子がいるみたいだ.
赤と青が最初に戦い 黄色と白で 勝ったチーム同士が
もう1試合するみたいだ
のっぽやカイト達よりも2、3歳 歳上だが
みんな凛々しい顔つきの 育ちの良さそうな
運動神経の良い人
まるでカイト達とは 世界が違う人たちが そこにいた
モンタのお母さんが その世界の違いを一番 察して
「こんなところに 来たのは 場違いかしら」と
落ち着きのない様子だった
「ごめんなさい 変なこと言って、、」と
「すみませんけど、、あの、ね、」とか 「申し訳ないですが、、」と、
相手の人に 謝ってから言葉を出す
自分のしゃべってる内容よりも 人に謝る言葉の長さの方が多い
こんなに 人に謝り倒して生活している人が そばにいなかったので
マリーンの家では 自分が悪いことをした以外は 誰もあんまり謝らないので、
それぞれの人の生活からでる 言葉の違いを感じた
こんなに人に謝ってからでないと 話が できないひと、、
カイトも、マリーンと顔を合わせた
のっぽのお父さんも「何も悪いことしてないのに謝らなくていいですよ」 と言っても
「すみません まぁ私ったら 本当にすみません」 と言ってるモンタのお母さん
モンタは気恥ずかしそうにしてるが
いつも人に謝ってばかりいる
そんな母親だけが 自分の味方みたいな顔をしていた
のっぽのお父さんは
「カイトのお父さんは元気かと」聞いて
「あの人と一緒に商売したいんだけどな
今日また会えるかと思っていたんだが」
とリュウに 相変わらず興味津々
球馬大会は シバが言ってたように
馬に乗った若者たちが 20 CM ぐらいの木まりを 棒で弾き合い
相手のゴールに入れる球技
時間内に得点を多く入れた方が勝つ
接戦で夢中である
勝った方が 王様の前で試合ができる名誉を争っている
1人 気の強そうな 赤い服チームの女子が
勢いつけすぎて 木まりを 弾いた
相手がギリギリで止めた 木まりが 高く上がり
見学している
その 気の弱そうな お母さんの方に 飛んできて
ひえーぃ と マリーンの方に 逃げようとする
玉の速さに合わせて 手の力を抜いて
掴むと 痛さが 少ないと、カイトを助けたときに シバが言っていた
高く上がった 木まりだし お母さんやマリーンに当たるよりも
と、手を出して木まりを掴む カイト
そこに 勢い余った 負けず嫌いの女子の馬が 制御できないように 突っ込んできた
ヒヒーーん。驚いた馬が 前足を上げ,今にも その女子を振り落としそう
馬の振り上げた足の下には そのお母さんとマリーン 馬の胴が 目の前に見える
みんなが固唾を飲む
カイトは すぐ近くの 柱で 足の勢いをつけて
馬に飛び乗り 女子の馬の方向を変えを 制御する
お母さんとマリーンのほんの 10 CM 横に馬の足がおりた
カイトが いなければ流血さわぎだ
お母さんは 腰を抜かしていた
モンタが駆け寄る
審判の あの白ひげ隊長が 飛んできた
フクロウを肩にしたタイジも 馬で駆け寄ってきた
白いフクロウあの自分が餌を上げたシロなのかどうか
また、確かめたくなるマリーン
家来や待女達も何人か飛んできて
その女子は、高貴な人なのだろう みんな女子に 怪我がないか
とても気を配っていた。
夏祭りで 大走りで優勝したカイトに 気がついていたのか いないのか
タイジや隊長は
その場を 女子を助けたカイトに 礼の目配せをした
カイトの横で
フクロウばかり見ている 長いまつげのマリーンにも
ちらりと気がついたタイジ。
女子はカイト達のみすぼらしい姿を目にして気にもせずに試合に戻っていった
その赤いチームが勝った。
カイト達は見学に来てもその赤いチームが勝っても何とも思わなかった
ただ 今日ここに来ている人たちのこの世界は
自分達とは関係のない世界だと思った
最後に、もう ひと試合 余興に 大人たち同士の球馬試合が行われた
若い人たちとは 馬の速さや スピード感が違う 迫力
真ん中に あのタイジの活躍が、周りの光をすべて集めてしまってるような
活躍ぶり それを眩しそうに見る カイトがいた
すべて
終わって帰ろうとしたとき
あの女子が つかつかと やってきて
「私の かんざし知ってるでしょ」
「無いのよ あの時に
ここで無くしたんだと 思うんだけど」
と モンタの母親とマリーンに まくし立てた.
「貴重なものだから 知っていたら返して」とまで言った
ポカーンとして 何言ってるんだろうと思うマリーン
「すみません すみません 怒らないでください」と母親が言うと
「ほらね 早く出しなさい」と母親が、認めたと思った。
「すみません すみません 私達は、、
すみません 本当に,、」
「申し訳ないです,、」
「かんざしですか?、、」
「そうよ 純金の父からもらった 私のかんざしよ」
そういえば この人 髪に 素敵なかんざしを していた
あの時に キラリと光っていた と思い出すマリーン
「キラリと光った、ものが 後ろに落っこちたな、、」
カイトも見ていたのか
「あのとき飛んで来た 君の侍女みたいな赤い服の女の人が 何か 拾っていたような気がする
袂に入れたような」
「ミアが 、、?」
何?この貧しそうな若者、、ちらりと見下し
今さっき まぐれで わたしの馬を制御して
みんなの注目を集められた、くせに、、
わたしの、かんざしまで、?
「ちょっとミアを呼んできて」 と家来に指図
飛んできたミアに、聞いた
「あっそうです 拾いました。
申し訳ありません.後で渡そうとして忘れていました」と袂から金のかんざしを出した
「どうしてすぐ渡さないの」
「すみません。すぐ試合に 戻られたので 遅くなりました」
「この人達に謝っといて」と自分の責任ではないように又つかつかと去っていった
散々な目にあったのか
モンタの お母さんは
「ごめんね、、モンタ私は もう もう二度と
このお屋敷や この方達に関わりたくない、ごめんね ごめんね」と泣き出した
モンタが やるせなさそうにしていた.
弱さで 優しい人の、同情心で 心を 震わせ動かそうと、、 試してる
門の外で父が待っていた
のっぽの お父さんが またリュウに 何か話し込んでいたが 断ったようだ
「今日はどうだった?」父の問に カイトが今日の話をしている
いつも聞いているカイトの声
マリーンは 父の前で 馬の上で寝ていたが 落とされなかった
今日あった 目新しい 初めての世界に、興奮したのか
マリーンは 深い真っ暗な海の底に 落ちるような眠りについた
次の日の朝
又、リンの横で 何度も ゆり起こしても起きないマリーン
真っ黒な海の暗闇から 目覚めるマリーン
その様子に 見覚えがあるリン
マリーンは あの時の 後遺症が、残ってるのかも
ひとり青ざめて、心配する、リンの顔が 目の前にあった。
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