第53話
「マジ!このラウンド終わったらそっちに切り替えるわ。」
PH5の特徴にもう一つある。
従来のゲーム機では機能しないマウス、キーボードをデフォルトで機能させることができる。
もちろんゲームバランスを加味するためpcサーバーに飛ばされたりするなのど対策措置をとっているがソレでもゲーマーたちにとってはすごい機能だった。
「なんか、私もkill比は良いのに葵君のせいで霞んで見えちゃうよ。」
でも楽しそうで良かった。
率直な感想はそれだ。
最近はほんと振り回されたのもあるけど疲れた目をしていることが多かったしこんなにも生き生きと趣味に没頭する姿を見るのは持ってきて良かったと心底思わせる姿。
実花さんも同じ趣味をしていたしみずきちゃんだって同じ趣味で繋がっている。
接点がほとんどないままなのは私とギルドマスターのメアリーだけ。
「はい、キーボードとマウス。」
「速攻で設定するわ。」
「私もコントローラーしか使ってこなかったけどやってみようかな。」
「いいよ。設定とりあえずデフォルトのベーシックにしておくけどそれでいい?」
「うん。」
私は彼からマウスとキーボードを受け取った。
「wが前に進むaが左に進むdが右に進むsが後ろに進む。マウスは視点操作でホイールが武器の切り替え左クリックがトリガーに当たって右クリックがエイム。エイムはタッチ固定にしてあるから解除したい時は再度クリックしてもらうけどホールド、押している間だけにする?」
「うーん、押している間だけの方が使いやすそうだからそっちでお願い。」
初めてプレイするゲームではなく何度か行っているので設定などの項目もほとんど変わっていない。
今のゲーム業界はインフレが止まることを知らず発売購入だけではとてもではないが予算を回収しきれるかどうかの形になることが多い。
のちのち課金だったり広告だったりをローディングの際に交える行為を行うことで何とか予算を回収するそのため販売期間もとても長い。
今でもレトロゲームとして人気の某Vのオープンワールドゲームなんかを思い出してもらえるとわかりやすいが大体数世代のゲーム機にわたって行われるので製作費の回収もかなりの期間行える。
その間追加アップデートを行っていくことで全体のストーリーがやっとわかったりするのでプレイヤーもそのまま続けていくのだ。
そして彼のこのゲームのプレイ歴はゲーミングpcからプレイしていた。
「若干ブレがあるけどこっちの方がやりやすい。」
一分プレイしただけで3killかました。
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スライム道
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