第19話

「じゃあダンジョンに入る前に一昨日のことを報告する書類とギルドマスターからの推薦書をダンジョン庁に提出するよ。

 それからスキル検査をして晴れてダンジョンに入れるようになるからね。」


その言葉と共に俺はダンジョンを管理するダンジョン庁の出張所を訪れていた。

ダンジョンが生まれてからは各国がその資源を無駄にしないために自衛隊や軍隊を用いて探し出し民間の人間が手を付けられないように管理している。

昔は隠れダンジョンもあったらしいが今では地球上のダンジョンは全て発見されていると言ってもいい。

アドベンチャラー以外のダンジョンの立ち入りは特別な許可を得なければできない。

特別な許可をしていく人物たちもその理由の大半は闇取引などと噂されている。


「私は前回スキル検査をした際にはダンジョンには立ち入り不可と言われていますが……。」

「ダンジョンに行くのにはスキル検査が必須なんだけどうちのマスターみたいに付与に近いスキルから活性化してアドベンチャラーになる人も多くはないけどいるから申請は出来るよ。

 それにダンジョンを攻略するとマスターからも聞かされたからわかると思うけど新たにスキルを得るからその時点でダンジョンボスを倒せるだけの実力はあるって認められているから受からないとおかしいから安心して。」


受付に行くと案外すんなり終わった。


「申し訳ございません。

 こちら側の不手際でダンジョンへの入り口が別方向から開いていたことに気が付かず管理不足として今後は町中にも監視の目を行き渡らせます。

 それとダンジョン攻略おめでとうございます。

 今回攻略されましたダンジョン鬼嫁の迷宮は攻略不可能と言われていたダンジョンですのでそれ相応の報酬が出ますが口座はどちらに振り込みしますか?

 よろしければアドベンチャラー共同組合銀行の口座を御創り致しますが。」

「えっと。」

「じゃあこの銀行に入れてもらえるかしら。

 彼名義の口座よ。」

「こ、これは大手メガバンク、フォールクヴァングの口座ですね。

 なら特に問題はございません。」


それ以降はトントン拍子にダンジョン許可証が発行されて晴れて資産家を除いたなりたい職業ランキングトップのアドベンチャラーになった。

尚2位は高校生以降の時点でダンジョンエネルギー抽出師だったが今はどうなっているかは不明だ。

何せ不正が大々的に発覚したので応募もかなり減っているかもしれなかった。

もう二日も休んでいるせいか仕事をしないと落ち着かない。


「もう、その社畜根性はダンジョンで見せてよ。

 きちんと装備を作るから行くよ。

 それまでは余暇を楽しむこと。

 休むこともアドベンチャラーの仕事です。

 うんうん、人間であるために必要なことです。」


休むことも仕事、人間であるために必要。

今思えばエジプト建造時よりも酷い労働環境で働いていた気がする。


「ブラック労働は禁止!

 絶対ダメ!

 ダンジョンで一月潜ることもあるけどその時は一週間は休んでもらわないと駄目だからね。

 君は残り5日なんなら2か月は休んでもらわないと割に合わないから。

 きちんと休日を楽しむことを取り戻していこう。」


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スライム道

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