第8話☆定期宅配☆
ご近所付き合いは。
焦ると、悪くなる。
明治乳業が、昔ながらの宅配をやめないでくれるのは、企業体質と今時の新聞販売店と同じ理由があるのです。
高齢者の安否確認
新聞がたまっていたり、牛乳が引き取られていなかったり。中で亡くなられては、大騒ぎになります。見守りと言えば態はいいが、お互い様でもあるのです。
古き良き日本では、無料の助け合いだったそれらも、新聞代や牛乳代にかこつけた身か締めのような仕組みになっているのですから。
私は、引っ越してきた新しい住人だから、早速、営業の餌食になってしまいます。
営業の基本。1件取ったら、両隣とはす向かいというのです。
そういう時、私は、小さな一品だけを頼むことに決めています。
却って、手間になるようにすれば、良い客ではないと分かってもらえるかもしれません。
私は、よく知っているので、通い混まずに申込書を持って来る営業には、渋い選択をします。しっかり通い混んでくるなら、良い客になります。
良い客というのは、営業が育てる客です。
私は、金融設計の国家技能士なので、儲けさせずに、上前を跳ねることを許しません。
良い客というのは、営業しながら、客を育てていきます。
私は、保険営業時代の基盤を、定年退職の上司に破壊されました。
子供に持たせた法籍も、夫に破壊されました。
良い仕事を、破壊するのは、毎回男でした。
私の仕事を引き継ぐことなど、私の仕事を壊した彼らが、叶えられるはずもありません。
染色体に欠損の形をしているだけあって
彼らは、不完全の正当化に手段を選ばない本能を持っています。
私はもう、彼らを身内にしたくありません。
私の生活は、終活でもあります。
老いを進めるというのは
無限の可能性を語ることの出きる未来から
終わりかたを選びとるというものだと思います。
…続
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