O
「最近暑い日が続くじゃん。それでさ、おととい出たんだよ、ついに。やっぱ思わず叫んじゃったよね」
「叫んだ? あれ、前も同じようなこと言ってなかったっけ? なんだっけ、あ、K、Kだ。鞄にキノコ。また? それとも今度こそG?」
「いや、今度はO」
「O? え、KでもGでもなく? 今度はO? え、Oってなにさ?」
「え、わかんないかな? Oだよ」
「いや、だからわかんない、どうせ当たんないし」
「えー、少しは考えてみてよ、Oについて」
「Oについて考えるの?」
「Kと違って『お』しかあり得ないから簡単でしょ?」
「あー、まあ確かに。じゃあ、お、お、お……、お? あ、お化け」
「全然違う。おととい、ああ、Oととい、OにOがたくさんOでたの」
「OにOがたくさんOでたの! え、えっと、わかんないんだけど、とりあえず最後のOでたのってなに?」
「わかんないかな?」
「Oでたの……」
「そう」
「おー、でたの……」
「そう」
「おー……、よいでたの……」
「そう!」
「泳いでたの! なるほど泳いでた! え、でもわからん! 結局わからん! え、なに? 結局なに? Oってなに?」
「お豆腐」
「お豆腐! まさかの接頭辞! そんなの当たるか! 丁寧に『お』付けんな! 豆腐ならTにしろや! 待って、え、でも待って、え、だから結局どう言うこと?」
「見てみる?」
「え、見る? 何を?」
「OれのO写真」
「俺のお写真ね、はいはい」
「そう、OとといのO風呂の」
「いや、いいよ、もうOは、って、お風呂?」
「そう、お風呂。いい? 見せるよ」
「お、O……」
「いくよ、はぁい!」
「……あ、本当だ、お風呂でたくさんお豆腐泳いでる」
「ね」
「いやどう言う状況!?」
『O』おとといお風呂にお豆腐
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