第105話 『グレンダイザー』とか

どーも。

くろねこ教授です。


『グレンダイザーU』が始まりましたね。

いきなり兜甲児がいて。

マジンガーZ大活躍。

だけど、一話にしてやられる。

やった凶悪な敵をアッサリ破壊してのける凄まじき存在。

その名もグレンダイザー! みたいな。


ツカミは良いんだけど…………作画は……令和の日本アニメとしてはイマイチかしら。

マジンガーのアクションとかはそれなりなのだが。

キャラの芝居や絵は…………

止め絵は止め絵で見せると割り切った方がレベルが上がりそうなんだけどな。

あんまりうるさく情報を増やしていないのは……海外向けを意識してるせいなのかも。



それでは少し昭和版『グレンダイザー』の話でもしよう。


『UFOロボグレンダイザー』とは。

1975年に放送されたTVアニメである。

『マジンガーZ』

『グレートマジンガー』。

『UFOロボグレンダイザー』。

この三番組が続けて同じ枠で放送されたのである。



『グレートマジンガー』はタイトル的にも『マジンガーZ』の続編と分かり易い。

話の内容や登場人物もほぼ共通であり直接的な続編と言える。

主役は交替。

兜甲児はロボット工学の勉強をすべく海外へと旅立つ。

甲児の父親である兜剣造博士が作ったグレートマジンガーと操縦者剣鉄也が引き継ぐのである。

しかし『グレンダイザー』に関しては。

兜甲児は日本に戻り、出演したりもしているのだが。

主役はデュークフリード。

多少の人物が引き継がれた程度で、ほとんど関係ない独立したシリーズとみる事も出来る。

アニメの絵柄も変更されている。


原作は全て永井豪(鬼)先生。

永井先生とダイナミックプロはこの時期多数のロボットアニメを企画している。

『マジンガーZ』に『ゲッターロボ』『鋼鉄ジーグ』。

原作者と言いつつ、原作マンガを永井豪先生が直接書いているのは『マジンガーZ』くらい。

アニメと同時進行企画。

永井先生だけでなく、アシスタントさんやダイナミックプロの方がアニメ用に企画やアイデアをわーっと出して。

アニメーションスタッフと一緒に煮詰めて。

マンガ版は永井先生のアシスタントさんなどが描くスタイル。


主人公デュークフリードは地球人では無く、フリード星の王子。

故郷を滅ぼされ、地球に逃げて来て。

フリード星を滅ぼしたベガ大王が地球を狙っていると知り。

第二の故郷である地球を守るため戦う。

ロマンティックな騎士物語の様である。

この設定が良かったのか。

デュークフリードの外見が日本人離れしたヨーロッパ風イケメンだったのが良かったのか。

この作品は海外で大ヒットした。

『マジンガーZ』以上の知名度を誇る。

フランスや中東などでは国民的作品として今でも知られていると言う。


くろねこ教授から見ると『グレンダイザー』は永井先生っぽさが薄い。

主役が王子様で格好良いイケメンとゆー時点でもう薄い。

これが線の細すぎる美少年だったり。

庶民でやんちゃな悪ガキだったり。

すると永井先生だなー、と納得できるのだが。

おそらく、他の方のアイデアが多数入っているのではないだろうか。

もしくは自分が描くんじゃないしー、自分好みじゃ無いけどアイデアとしてはアリ、として提出したか。

なんじゃないかなー、と勝手に想像している。


これでもくろねこ教授は相当な永井豪先生ファンである。

著作は膨大だが、9割以上目を通していると思う。

100%と言えないのは、雑誌に載っただけで本になってない作品もあるからね。


後、共作とゆーか、原作永井豪になっていて、他の方が描いたマンガとゆーのが、永井先生は膨大にある。

『グレンダイザー』もそうだし、その他のアニメ企画も多数ありまくる。

いくらファンでもそこまでは目を通していられないの。

『グレンダイザー』は桜多吾作さんの版と石川賢さんのは読んでいる。

石川賢さんのはすごいね。

その日フリード星に子供の雨が降った。

とか、本家の永井先生を超えて残酷っぷりエスカレート。


海外でヒットと書いたが、日本でもヒットはしている。

一年半きっちり放送している。

ただ、日本では『マジンガーZ』の知名度が圧倒的で、それに比べると知られていない。

昭和版アニメの『グレンダイザー』だが、女子人気も高かったとゆーウワサもある。

『マジンガーZ』、『グレートマジンガー』まではゴツゴツした劇画タッチの映像。

キャラデ、作画監督:小松原一男なのだが。

『グレンダイザー』は荒木伸吾さんの絵が入る。

一気にアニメ、少女マンガタッチの線になるのだ。

荒木伸吾さんと言われてもピンとこない方は。

『キューティーハニー』『魔女っ子メグちゃん』を想い出して欲しい。

後の作品で言うと。

『聖闘士星矢』である。

あのカラフルで美麗なタッチが荒木伸吾さん(プラス姫野美智さん)。


デュークフリードこと宇門大介は美形で品の良い王子様である。

んで兜甲児はやんちゃなワイルド系二枚目。

毎回やりとりがあるのだ。

「甲児くん、危険な役目を頼んですまない」

「おう、大介さんのためだ。

 任せとけって」

みたいな会話が毎回あって。

女性ファンにはキュンキュン来ていたらしい。

女性漫画家、小説家さんの感想でそんなよーな話を何回か見かけているのである。

令和版でもその辺の女性ファン層は若干意識していそーだな。


と『グレンダイザー』は各所で人気が高いはずなのだが。

一方で、『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』は多数リメイク作品やOVAが作られていて。

なのに、『グレンダイザー』はほとんどリブートされていなかった。

それがついに、とゆーカンジ。


永井先生の中でグレンダイザーは世間評価は高くとも、自分での作品感は薄かったためであろう、とくろねこ教授は勝手に解釈している。


数年前に『グレンダイザーギガ』とゆータイトルの漫画を描きだしたりもしているのだが。

連載二話目にして、いきなりキューティーハニーが登場してしまった。

むしろ主役をハニーが持って行ってしまった。

『グレンダイザー』のリメイク作品と呼ぶより、『キューティーハニー×グレンダイザー』みたいな漫画になってしまったのだった。


昨年、『UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも』と言うゲームが発売されていて。

フランスのゲーム会社が中心となって作られた。

これが評判良かった事。

来年で丁度『グレンダイザー』放送50年である事。

あたりがキッカケとなって今回のテレビアニメ制作となったらしい。


さて令和版テレビアニメのスタッフは。

福田己津央監督、キャラクターデザインに貞本義行、脚本に大河内一楼、音楽に田中公平(敬称略)。

なかなかに豪華な人々を集めている。


アニメ制作はガイナ。

ガイナックスの残党のような関係無い様な微妙な制作会社である。

詳しく調べたり語るときりがなさそうなので、大雑把に言うと。

ガイナックスとは『ふしぎの海のナディア』や『エヴァンゲリオン』『トップをねらえ』等、伝説的作品を創出したアニメーション会社。

だが、庵野監督はじめ主だったメンツは退社、別の会社に移ってしまった。

元のガイナックスは社長が不祥事を起こしたり、借金を抱え破産。

その前に関連会社やら子会社が多数生産された。

福島ガイナやらGAINAX WEST、ガイナックス新潟、GAINAX京都。

ガイナックスの大安売りである。

その中の一つ福島ガイナが今回ガイナと名乗って、制作している。

信用できるんか? とゆー気分もかなりあるのだが…………

『組長娘と世話係』を feelと共同で制作していて。

現在徐々に信頼度を上げているところ……だろうか。


『グレンダイザーU』

大期待とは言い難いフンイキなのだが、ここから化ける可能性もあるので。

一応は応援しておきたい。

ガンバレー!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る