第77話 小説『リアルの私はどこにいる?』

でやっ。

くろねこ教授です。


では今回も森博嗣先生、行ってみよー。


『リアルの私はどこにいる?』


2022年4月発売なのでもう新らしいと言いづらいけれど。

『オメガ城の惨劇 』を読んだ勢いで一気に読んだの。



講談社タイガ。

文庫シリーズなんだけど、タイガ文庫とは名乗らないみたい。

この手は括りとしてナニになるのかな。

メディアワークス文庫とか、新潮文庫NEXみたいなヤツ。

一応『ライト文芸』と言う名称が定着しつつあるのかな。

キャラクター小説とかキャラ文芸みたいに呼ばれてもいるみたいだけど。


ラノベが中高生向け。

ライト文芸が大学生以上向け。

みたいな雰囲気の小説。

ここ10年くらいで一気に増えた様に思う。


ネット発のB6番単行本なんかも多数出版されていて。

ラノベの文庫はいまだにレーベルが増え続けていて。

ライト文芸もどこもかしこも発売しだしていて。

とんでも無い数の出版が毎月されていて。

おそらくすげー食い合いになってるんだろうな。

もうくろねこ教授は書店員じゃ無くなって大分経つので良くは分からんけど。



『リアルの私はどこにいる?』

作者:森博嗣

WWシリーズ:人間と区別が付かない程の高性能アンドロイド『ウォーカロン』のいる世界。

ヴァーチャル環境は進み、人間は自分の意識全てをヴァーチャルに転移する事も可能となっていた。

クラーラと言う女性がグアトの元に訪れる。

彼女はヴァーチャルに入りリアルに戻れなくなってしまったと言う。

しかもリアルにあった自分の肉体がいつの間にかウォーカロンと取り換えられ、そのウォーカロンの身体も行方不明になったと言うのだ。


SFである。

今回はミステリーっぽい様相も強い。

Wシリーズ:全10冊

WWシリーズ:現在6冊続刊予定。

と来ていてWシリーズはSF、アクション要素が強かった。

WWシリーズはもう少しミステリー要素の強いカンジ。


森博嗣先生のS&Mシリーズ、Vシリーズとは別のシリーズに『百年シリーズ』と言うのがあって、その流れを汲んだシリーズと言える。

でも実は全て、S&Mシリーズ、Vシリーズの重要登場人物・真賀田四季で繋がっているので。

森博嗣先生の作品ほぼ全部一連の作品と言えてしまう。


と言っても他のシリーズ読まないで、WWシリーズだけ読んでも読める様にはなっている。

と思う……多分。


タイトルが特徴的。

『それでもデミアンは一人なのか?』

『神はいつ問われるのか?』

『キャサリンはどのように子供を産んだのか?』

『幽霊を創出したのは誰か?』

『君たちは絶滅危惧種なのか?』

『リアルの私はどこにいる?』


と問いかけで終わるタイトルが続いている。



おおっ!

これってば、もしかして!

今気が付いた。

この『タワゴト』書いていて、頭の中でなに書くべ、と考えていて。

それで初めて気が付いたのだが。

これってば。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』へのリスペクトでタイトル付けてるんでないかい。


フィリップ・K・ディックのSF小説。

小説自体はくろねこ教授も大分前に読んでもうそんなにチャンと覚えていないのだが。


映画『ブレードランナー』の原作小説である。

『ブレードランナー』は大好きなのだ。

もう相当古い映画になってしまうのだが。

アニメ『攻殻機動隊』好きーって人は一応目を通すべきじゃないか、と思う。

サイバーパンクで退廃的近未来でウルトラかっちょええアクションでハードボイルドであったりもする。


あの世界も『レプリカント』という人間と区別の付かないアンドロイド(人造人間)のハナシであった。


WシリーズもWWシリーズもそうなのだ。

『ウォーカロン』と言うアンドロイドと人間のハナシ。

人間と区別をつける新しい方法を主役の博士が考案したりする。

『ブレードランナー』みたく刑事じゃ無いので鉄砲撃ったり、ハードボイルドだったりはしない。


Wシリーズもずっと問いかけタイトルで来ていて。

こーゆーのも恰好良いな、と思ってはいたのだが。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』まで連想出来ていなかった。

なるほどねー。


うんうん。

とゆーコトで新たな発見をした良い気分のまま、今回は終わろう。


ではでは。

くろねこ教授でした。

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