88話 最新ステータス ミナ

 今後の活動に向けて、みんなの最新ステータスを確認しているところだ。

 俺、シルヴィ、ユヅキのステータスは再確認した。

 次はミナのステータスに目を通す。



ミナ

種族:ドワーフ

ファーストジョブ:鍛冶師レベル23

セカンドジョブ:槌士レベル19

控えジョブ:料理人レベル1

HP:E+++

MP:E+

闘気:D++

腕力:B

脚力:E++

器用:D++


アクティブスキル:

ビッグボンバー

ダブルボンバー


パッシブスキル:

パーティメンバー武器性能向上

火耐性強化

鉱石類ドロップ率上昇

腕力強化

腕力強化



 ミナのステータスは、腕力の伸びが大きい。

 一撃必殺の仕事人として、頼りになる存在である。


「ミナは……。ファーストジョブは今まで通り『鍛冶師』だな?」


「はいなのです。ボクは、一流の鍛冶師になるとお父さんに誓ってこの町に来たのです」


 俺の問いにミナがそう答える。

 彼女はこの町で1人暮らしをしている。

 何でも、遠方のドワーフの集落からこの町に独り立ちのために移り住んでいるそうだ。

 いずれ、彼女の故郷を訪れる機会もあるかもしれない。


「わかった。ミナが普段から鍛冶をがんばっているのは知っている。それに加えて、俺たちとともに活動してジョブレベルが上がれば、より鍛冶の技術は向上していくだろう」


「がんばるのです。できるだけ、コウタくんたちの狩りには同行するのです」


 『鍛冶師』や『料理人』などの生産系のジョブは、そのジョブに対応する行動をすることの他、魔物狩りなどでもジョブレベルを上げることができる。

 彼女自身の努力に加えて、俺の『パーティメンバー経験値ブースト』のスキルがあれば、一流の鍛冶師になる日もそう遠くないはずだ。


「ミナの豪腕にはいつも助けられている。俺たちでうまく戦況を整えれば、格上気味の魔物にも勝てるかもしれないな」


「トドメは任せるのです!」


 ミナが力強くそう答える。

 彼女は、『鍛冶師』のレベルが20を超え、節目を迎えた。

 新たに得たパッシブスキルは『パーティメンバー武器性能向上』だ。

 武器の切れ味や耐久性などが向上する。

 パーティにいるだけでそうなるのは不思議だが、実際にそうなるのだから仕方ない。


 MSCはゲームの世界だったので、あまり深く考えたことはなかった。

 実際のところ、どういう理屈で強化されているのだろう?

 時間とやる気があれば検証してみてもいいが、今のところあまりその気にはならないな。

 俺の役目は検証者でもデバッガーでもない。

 細かな法則を気にするよりは、スキルやチートを有効活用してミッションをこなしていくのがいい。


 最後に、リンのステータスを確認する。

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