友達の作り方

今日は久しぶりに花菜と二人で登校した。



友達を作るということをあまりしたことのない私は、登校中の時間に花菜に友達の作り方をレクチャーしてもらった。



そして教室のドアを開ける。

いつもより少し重い気がする。

ドアを開けるとクラスメイト達が一斉に

私を見る。

だが、誰一人私に挨拶はしない。

むしろ冷めた目で私を見つめていた。


いつもならここで意気消沈しているところだが、今の私は果たすべき誓いがあった。


私は勇気を出してクラスメイトの1人に声をかけた。


「あ、あのさ、そのペンケースに付けてる缶バッジってBTSのだよね。私も好きなんだ。」


その子はビクッとした反応を示した後、意外な事に話に乗ってくれた。


「そうなんだ。この前の新曲聞いた?」

「聞いたよ、めっちゃ良かったよね。あのサビの感じとか最高。」

「分かる、やっぱBTSしか勝たんよね。」



すると、クラスメイトの女子が1人、また1人と集まってきた。


え、もしかして私虐められる?

なんて考えていた時、その中の1人が私に言った。


「良かったー。やっと藤原さん話してくれるようになったんだね。」

「藤原さんとどうやったら仲良くなれるか私たちずっと考えてたんだよ。」


「え、そうなの?」

私は拍子抜けした。と同時に申し訳ない気持ちになった。

「ごめん、ずっと私、みんなから陰口言われてるもんだと思ってて、それで話すのが

怖かったの。」



「そんなの考えすぎだよ笑」



どうやら、私は壮大な勘違いをしていたようだつた。


「みんな藤原さんと話したかったんだよ。」



それを聞いて私は涙が出そうになったが、

辛うじて溢れ出る寸前で止まった。


私は勇気を出して聞いた。

「じゃ、じゃあ、もし良かったら私と友達になってくれない?」




「そんなの、もちろん友達になるに決まってるじゃない。」

クラスメイトの女子たちは即答してくれた。





そこで私の涙は溢れ出た。





「え、なんで泣いてるのよ笑」


それを見てみんなが笑っている。










友達と話すって、

こんなにも楽しい事だったんだ。






こうして、私は徐々にクラスメイトと仲良くなっていき、充実した学校生活を送ることが出来た。


だが、そんな生活もいつかは終わりが来る。

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