第6話〜すいか頭ギャルさん

このボブの黒ギャルがしているポーズは下半身はソーラン節で上半身はサタデーナイトフィーバーのあのポーズをしている。


本当にそのまんまのポーズだから暇な時一回やってみてねってそんな事はどうでもいい。


「そなたー早く行かねぇとテニ部の顧問野郎が怒るぞ。ウチの女バスの鬼川きかわ野郎も怖いんだから、さっさと行こうぜー。」

「もう用事は済んだわ。えしす、あなたまた顧問の先生方を野郎呼ばわりしてるのね。」

所詮しょせん先生は人間なのさ。んでよーそこの人間、アンタ誰?」


怖い顧問を野郎呼ばわりしたり、初対面の人を人間呼ばわり…こういうのは僕でも分かる、ヤバい変人じゃ。


「えっと…」

「私の隣の席の和田巣アツシくん。」

「ふーん、一応自己紹介した方が良い?ウチは後のバスケのために体力を温存したい。」


ナイス!真坂さん!初対面の人間ほど喋れないからありがとう、でもクラスメイトも別のクラスも全員初対面なんだけどさ。


「こんなので体力は消費しないわよ…えしすって本当に面白いわね、あはは。」


真坂さんは笑っている。普段の真顔より表情が柔らかいから雰囲気が全然違う。

そしてえしす?さんは僕と真坂さんのど真ん中まで歩いてきた。


夜崎よるさきえしす2年1組、嫌いな物は人間、好きな物は同族嫌悪でーす。よろしくねー。」


とてもやる気がない、顔に濃い隈もあるから更にやる気がないようにみえる。僕は3組、夜崎さんは1組か。それで…


「人間、同族嫌悪…?」

「いぇあープリン野郎。」

「プ、プリン野郎?!」


プリン野郎?ぼ、僕のこと?あだ名?あだ名なんだよね、これ?


「誰でもあだ名をつけていいって物じゃないでしょ?和田巣くん戸惑ってるわよ。」

「アンタのあだ名はプリン野郎な。」

「もう…人の話をちゃんと聞いた方がいいわよ、全く。」


初めてあだ名をつけられた…これって友達認定で良いってことかな。でも頭がプリンだからあだ名がこれか…でももっと酷いあだ名だってあるらしいし。


まだマシのあだ名じゃろうか?プリンついてるからちょっと可愛い…のかも?


「あ、ありがとう夜崎さん。」

「良いってことよ、何の事だかマジで分かんないけどな。」

「…私の周りって変人ばっかりね、そういう私も中々なのかもしれないけど。」


確かに〜佐賀屋くんとか夜崎さんとか。え、でも周りだと僕もカウントされる…変人カウントするんすか?!


冗談キツいって…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る