第5話〜クラスrineって何すか

お昼休みから放課後、勿論帰宅部で予定もないので速攻家に帰るんだけど。


「和田巣くんちょっと待ってくれる?」


真坂さんに呼び止められてしまった、え、なんだか友達みたいじゃないか?初めてのお友達出来たのか?!これは?!


「リインのQRコード出せる?そもそもリインやってるかどうかなんだけどね。」

「あっ!?うん!持ってるよ真坂さん!」


連絡先交換は友達認定してもいいんじゃなかろうか。家族と公式垢以外で初めての交換、ドキドキしますね。和田巣選手おっとスマホを出すのを手こずっているようだ。


「手つきがおぼつかない様だけど。」

「えぇっと、待つんじゃ待つんじゃ。」

「方言…」


出せたはいいもののQRコードの出し方が分からないようだ。さぁ目の前に真坂さんがいるのに教えてもらうなんて恥ずかしい真似出来ないぞ!さぁ、どうする?


「り、リインで交換ってどうやるの…?」

「上をタップすれば大丈夫よ。そういえばあなたってクラスリインって入っているの?アカウント見たことないわよ。」

「…?」


クラスリインって何?フラペチーノのみたいな語感だけどマジで何それ?そんなアホ面の僕を真坂さんはため息をついた。


「はぁ…クラスリインっていうのはクラス全員が入っているリイングループの事よ。その事も知らないなんて大丈夫なの?よくそれで支障が出なかったわね。」

「クラス全員が入ってる…だと。」


クラスリインに入ってない僕はクラスメイトじゃない、おめェの居場所はない。つまり村八分って事だね!


単純に考えれば話しかけてくれる人が居なかっただけなんだけど…受け身は駄目だね。やめるつもりはないけど。


「あっ、そういえばなんで僕と…リイン交換を?」


今まで接点という点は消滅していたのにいきなり現れた、点Pのように。


「今週の水曜に出す課題を一緒にやるんでしょ?なら連絡先を教えたほうがいいじゃないそっちの方が効率的よ。」

「ほら早く貸して、申し訳ないけどあんまり時間は取れないの。」


真坂さんは僕の手からスマホを取って、rineのアプリを開いてQRコードを読み取った。


素早い手つきで慣れているんだな、と何故か悲しくなったが初めてのリイン友達が出来た!これって友達としてでもいいのかな?


「おーい!あっそなた、いたいた。」


教室の扉が行き良いよく決めポーズしながら入ってきた子は髪色が薄い緑の先がピンク色の褐色かっしょく肌の黒ギャルだった。


なんだこいつ。



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