第3話〜便所飯だけ勘弁してください

さあ国語の授業も終わり、後の午前の授業も終わりました。さて問題!ぼっちにおいて最も死を意味する時間とは何でしょう?


正解はーお昼休み。休みじゃんと思った貴方はこの地獄を知らないのですね。

別名お昼休みぼっち殺しと言い、その名の通りぼっちはみーんな死ぬ。

なんでかって?食べる相手が居ないから必然的に注目されてクスクスと笑われるのがオチだからじゃよ。


今までは親が転勤族だったから、すぐに別の学校に行っていたからご飯を一緒に食べる友達は不必要だった。あーだから僕にはお友達が1人もいないのか〜納得!


(ツラい…でもお弁当美味しい…)


周りはグループで固まって食べており、ぼっちは僕だけだった。隣の真坂さんは机を並べて男女の友達と楽しそうに一緒に食べていた。


(すごい楽しそう…見てるだけでも胃もたれ胸焼け頭痛吐き気起こしそう。)


鮭を食べながら僕は見ていた。胃もたれとか胸焼け起こすんだったら便所飯でもすれば?って思ったそこの貴方!考えてもみてくださいな。


誰が使ったかわからない便器の上でアンモニア臭と役に立ってるのかよく分からない芳香剤の香りがミックスされた空間でご飯が食べられる?僕は絶対に無理、考えただけでも吐き気が…うぷっ…


「そーいえばさぁ、真坂の現代文のペアって誰?俺は真坂とやりたかったなぁ。」


ただいま新幹線のごとく猛烈なスピードで食べている。

あんな恋と性だけが友達、「人生?楽しんだモン勝ちっしょ」とかいう陽キャ共に混ざれば最後、死だよ?deathしか選択肢ないんじゃ。


(よし!食べきったら即廊下で適当にどっか行けば…)


そうして教室の扉の前に来た。


「えぇっと、確かお前だったよな?プリン頭の微妙に背が高ぇ奴で…名前なんだっけ?覚えてねー。」


後ろから角張かくばった手が僕の肩を触った。心臓に冷水をタンクでかけられたかと錯覚するぐらい恐怖を感じた。


(詰んだ。)


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