第2話〜国語のペアは君か…

アレから一週間ぐらい経ちました。


まぁ、そっから何か発展とか何かあると思うよね?和田巣アツシのボッチ歴=年齢を舐めてんじゃねーぞ。


「うん、現代文の心情を読み解くのは意外と簡単なんだけどやっぱりわからない人が多いんだよね。」


今は国語の授業中で現代文の心情を解説している所だが正直ここは少し難しい。


やっぱり帝大王みかどおおきみ高校、偏差値70で部活も勉強もトップクラスの高校は凄いなぁ。ここなら面白い友達が出来そうと思ったんだけどな…無念。


「今学期初めてのペアワークをしてもらいます。父を第二次世界大戦で亡くした元太の気持ちを100万文字以上で書いてきてください、期限は今週の水曜とします。以上。」

「まぁ君達なら大丈夫だよね〜頑張れ〜。」


そう、トップクラスの高校となると教師も変人率が高いのだ。たった3日で100万文字以上の文を書けるだろうか?そして…何より…


(ペ、ペアワーク…)


もういじめじゃよ。隣を見てみると真坂さんは板書していた。凄く綺麗な字で書いてるな…というかこんな見た目だったんだ。


茶色の髪に白黒のカチューシャ、腕まくりしたシャツに焦げ茶と赤のニットを着ている。あ、地味にスカートが短いんじゃな。


「…何?」


睨まれた。彼女の目は元々つり目なのかとても機嫌が悪そうに見えた、怖い。


「ひぇぇ…」


肘を引っ込めようと腕を動かしたら、消しゴムが落ちてしまった。床に落ちた消しゴムを真坂さんは拾ってくれた。


「はい、落ちたよ。」

「あっ。」


うおー優しいなぁ。こんな全く喋った事もない輩の消しゴムを拾ってくれるなんて。


「あ、ありがとう。」

「目に入ったから拾っただけでお礼を言われる程じゃない、早くペアワークやろう。」

「うん。」

「まず最初は〜」


ちょっとツンデレみたいじゃなかった?そして真坂さんは僕にも分かりやすくその100万文字を書くプランを説明してくれた。


「最初はこの話の冒頭部分をとても長くして、それで元太の説明も同じく長くしてそれから気持ちも書けばいいかしら。」

「ひゃ、100万文字もいける…のかな。」


ネガティブ発言すいません、でも3日で100万文字は到底出来るとは思わないんじゃ。


「国語なら1番得意だから大丈夫よ。まぁ、そんなのが聞きたいんじゃないと思うけど。」


その返答が一番聞きたいんじゃ



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