この軍法の後書きと天正十年の正月、坂本城での茶会における茶室の掛け軸が信長の直筆だから、この時点で信長に対する敬意が感じられるといった分析には私も賛成です。


 

 謀反の心を隠す為の周囲に対するパフォーマンスには感じられません。

 あったとしても、意識の上には上ってきてなくて、強いていうなら、無意識に自分の本心を抑え込む為、くらいの解釈でしょうか。



 

 宣教師に贈った屏風の話は割とポピュラーで本当ですが、現存していないので、どの程度詳細に書かれていたのかは推測です。

 行方不明みたいです。


 ただ、相当書き直させたりしたみたいですから、狩野永徳も大変ですけど、信長も大変じゃんって思います。


 蘭丸邸まで書かれていたかは流石に、いや多分構図を想像するに書き込むのは無理に思えます。


 安土城ライトアップの話はルイスフロイスの日本史がやはり面白い気がします。

 信長公記にも載ってますがルイスフロイスは余計な事を書いてくれるので、より信長の人間臭いところが伝わってきておかしいです。


 信長さんは、皆のこと「貴様って呼んでマシタァ」とか(°▽°)

 

 安土城内を家臣に案内させながら、ところどころでディズニーのアトラクションみたいに信長が三回登場したとか。

 どういう順路で進むと面白いよってアドバイスしたとか。


 

 ライトアップ前に宣教師達は安土をお暇するところだったのですが、信長の家臣に伝えて出立の許可を待っていたのに、凄い引き留めてるところも可笑しいです。


 出立の許可を貰いたいと待っているのに、10日も待たされ、またこの家臣に言ったけど、用事があるからとか何とかで誤魔化され、知らんぷりされたと書いています。


 この賢い?家臣の名前が知りたいところですが書いてありません。

 信長がやらせたというより、「引き留めろ」くらい言った事を、ライトアップを宣教師達に見せたくて堪らない信長の心を読み、知らんぷりするところが若い側近の仕業のような気がします。


 この主にして、この家臣ありといったところでしょうか。


 多分、蘭丸ではないでしょう。

 私の推測では青山虎です。第4章 初夜に登場します。何となくですが。


【第13章 胡麻擂り合戦】


 長宗我部に対して信長の態度が硬化したのはいつ頃からかというのは本能寺関連の本でも、大体という感じで書かれていたのではっきりとは分かりません。


 長宗我部との交渉には、一時期近衛前久、長宗我部の弟香宗我部も関わったりで、信長との関係が良くなったり悪くなったりで、3歩進んで2歩下がるという風に直ぐに悪化した訳ではなさそうです。


 本能寺の変で大活躍の斎藤利三の兄、石谷頼辰も小説には名前だけ出てきますが、名字が違うのは母が再婚して連れ子だからですっていうか養子です。


 斎藤兄弟の妹というのは実妹ではなく、義理妹らしく、その手の本には長宗我部と斎藤兄弟との入り組んだ縁戚関係の系図まで書かれてましたが、縁戚関係がある事が本能寺の変の原因になったとは思えなかったので、かなりシンプルに妹としか書いてません。


 この時代、縁戚関係如きで戦を躊躇する人間いないと思います。

 何しろ、本能寺の後に攻められた二条城で、斎藤利三の義弟斎藤利治死んでますから。


 いざとなったら縁戚関係なんて○ソの役にも立たない時代だったようです。


 光秀と秀吉との軋轢や秀吉の嫌がらせを分かりやすく表現するのに最適のネタが、三好康長の養子に甥秀次(後の殺生関白)をしたというのがあるのですが、養子になった年が天正9年説と11年説があり、本能寺の前と後では大きく意味が変わってくるのと、11年説の方が説得力があったので、残念ながら小説的には美味しいネタでも使いませんでした?かなりマニアックな話ですよね



 こんな感じで、三好と長宗我部の話は追求していくと複雑で歴史興味無ければって、興味あってもどうでも良くなりますが、取り合えず調べていて思ったのは、本能寺の変の要因になった事は確かだろうなと。


 一つの歯車が当に狂い始めたって雰囲気です。

 正直、今のところは森蘭丸外伝を書く気になっているのですが気分屋なので分かりません。


 それは、まあいいとして、その外伝ネタに使えそうな人物を偶々ちょいと調べていたら、長宗我部と三好、或いは秀吉と光秀のような事が以前にも発生していて、似たような状況下で謀反が起きているようです。


 そういえば、また新説です。

ていうか、その説が主流になっているという訳でもなさそうなので新説ではないかも知れませんが、信長事件簿で割と有名な桑実寺事件。


 信長留守中に勝手に外出して、寺参りをしていた侍女を「成敗」したんです。

 実は殺してないんじゃないの?説


 小説では思いっきり新説を却下してます。

 無断外出有り得ないですよね

 現代でも


 それに信長が成敗させたという記述が使われてる場合は、他の例では叩っ斬ってます。


 何で、この場面でだけ助けたって思うんですかね。

 女だから助けてあげたって思いたいからですかね。

 斬ってないなら、解雇処分で済んだって事でしょうか。


 百叩きの刑とかもやってたら具体的に書いてそうですし。


 そんな事書かれてないです。

 あくまでも成敗で終わってますし、描写を見る限りでは、信長は怒り狂ってます。

 しかも、桑実寺の僧侶が侍女達をお許し下さいとお願いしにやってくるんですが、この全く罪のない僧侶まで「成敗」されてます。


 


 

 

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