【1】聖神殿の謹慎令嬢
本章のあらすじ・主な登場人物
【あらすじ】
伯爵家令嬢リスタリカ(貴族院3年生)は、派閥の取り巻きにそそのかされ、附属魔法科学校での平民イジメに加担してしまいます。それを王国第2王子に見咎められ、悪役令嬢の烙印を押された彼女は聖神殿での謹慎処分を受けます。
聖神殿では、聖典の全神話を書写する罰を受けます。途中、側付き巫女に少し残念なイタズラをしてしまったりもしたリスタリカですが、頑張って全ての神話を書写し終えます。
神話を書写する日々を送るうちに、リスタリカは身体に覚えがない火照りを感じるようになっていました。身体に生じた熱は魔力であるとの言い伝えを思い起こした彼女は、聖神殿の告解室にひとり篭もり、神に相談してみようと思い立ちます。
神と相談など簡単にできるわけはない。そう思ってもいたリスタリカですが、告解室で聞こえた声を女神様の声と信じてしまいます。その夜の寝所での声の主との対話で、彼女は、自らに内在する声の主を《理科》と《善政》の女神様と信じきってしまいます。ちゃんと声を聞いていれば、声の主には「リカ」という名の「前世」があることがわかったはずなのですが。
ここで終われば、ただ彼女の残念な勘違い話でした。
けれども、翌日に、リスタリカのに内在する声の主と対話した聖神殿長までもが声の主は高次の存在であると認めたことで、貴族院での序列転落中のリスタリカには大きな転機が訪れます。
実際に、前世は博多は中洲でキャバ嬢として働いていた
【付記】
作中では、
リスタリカの住まう世界は、乙女ゲーム《リングワールド・ラブ》の世界である、と
ただ、今の
【主人公】
§ リスタリカ
12歳。貴族院3年生(無期停学・謹慎中)。アールトネン伯爵家の長女。
身長157cmと12歳にしては身長は高いほうだが、素は、好奇心旺盛で世間知らずにして、子供っぽいところも残るお嬢様。派閥の取り巻きを従えた悪役令嬢と蔑まれてはいるが、実のところ小心者。幼少時の愛称はリスタ。
父のアールトネン伯爵は、エーリクフェン領内序列二位の
§ 『善政と理科の女神様』とリスタが崇める魔素の塊(中の人:笠間リカ)
リスタリカが女神様と崇める、リスタリカ体内の魔素の塊。前世では18歳。
本章では、前世に博多は中洲のキャバ嬢をして働いていた時のキャラ設定のまま話している。前世では昼に天神の臨時メイドカフェをしており、別のキャラ設定で話すこともできる。
§
前世では、福岡県博多は上呉服町、地下鉄駅そばの小さなマンションで、推しの子である家出少女の
【聖神殿の主要人物】※追記予定
§ 聖神殿長
33歳(リスタリカの母と同い年)。強大な魔力を持つ。聖神殿の長。
リスタリカ評:日々静やかに神に祈りを捧げる生活を送っているためか「まるで少女のような少し儚げな美しさがある」わね。女神様は、聖神殿長様が前国王様と浅からぬ因縁があると仰られましたが何のことなのかしら。いえ……このことは口外無用の秘密事項ですわね。
§ イヴァンナ
護衛騎士にして、貴族院の教員免許を持つ才女。リスタリカの護衛任務が護衛騎士としての最後の仕事となる。北方の
§ ベリタ
洗礼を得たばかりの純真な側付き巫女。7歳。
側付き巫女は衣服の色から、桃巫女と揶揄されることもある。
§ タルヴィッカ
14歳。貴族院附属魔法科学校5年生。魔導剣士専攻部門
聖神殿で育った孤児。聖神殿付きの爵位なしの平民の身分で魔法科学校に通う。
聖神殿長により、魔法科学校でのリスタリカの護衛騎士に任じられる
リスタリカ評:あぁ、共に神殿で日々を送られたためかしら。聖神殿長と良く似た雰囲気をお持ちのお美しい御方。そして、凛々しい魔導剣士であらせられる。
✧……✧……✧……✧……✧
……リスタリカ、初見で凛々しいタルヴィッカにベタ惚れ状態です。大丈夫か?!
本章冒頭はリスタリカの性格を知っていただくため、少しゆっくりのストーリー展開となります。
ご容赦あそばせ。
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