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 あおい世界にいました。

 かぽ、かぽかぽ

 わたしの口からは銀色のあわが零れていきます。

 それはまるでガラス玉のようでした。

 かぽ、かぽかぽ 

 

 3つのすばらしく綺麗なガラス玉は、

 寄り添いあってゆっくり上へと昇っていきました。

 それはまるで美しいイラチのようでした。

 

 独りのにんぎょは暗がりに塞ぎ込んで、

 また思い出を忘れて、あおい世界をたゆたいました。


 かぽぽ、かぽかぽ、ぽぽぽぽぽ、

 あおい世界はゆらめきます。

 がごー、ごうごー、どぐぶぶぶ、

 そこはさかながおよぎます。

 さや、さやさや、がぼぼぼぼ、

 独りのにんぎょは恋をした。

 ぽぽぽら、ぽぽら、ぽぽぽぽら、

 それはうたが好きだった。

 がごう、ごうごう、がー、がー、

 底はウミユリゆれている。

 

 こぷん、ゆら、ゆらゆらゆら

 独りのにぎんょは、今もたゆたい続けています。

 

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にぎんょ 花森ちと @kukka_woods

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