第11話 聖夜<クリスマス>
今日は12月25日…そうクリスマスなので、私達はお家、お泊まりデートすることにした。付き合った時の遊園地デート以来の楽しみなデートだ。しかも悠斗の家で…だ。初めて男の子の部屋に入る。少し緊張しているが、「大丈夫…大丈夫」と心の中で唱えながら悠斗に渡すプレゼントとケーキ、ご飯の材料を買い揃えていくのであった。
準備が終わり俺はこころが家に来るのを待つ。初めて部屋に女子を招き入れるためきちんと家の掃除をし、くつろぎやすいように整理していた。「こころが落ち着いて過ごせるようにしないとな。」俺はそう思いながら彼女の到着を待つ。プレゼントはちゃんと用意してある。大事にしてくれると嬉しいな。と思っていると家のチャイムが鳴った。
家に着くと、悠斗が迎え入れてくれた。「お邪魔しま~す。」家に入るとリビングはクリスマス仕様に飾り付けされていた。「飾り付けお疲れさま。これ、今日と明日のご飯の材料だから冷蔵庫にいれとくね。」私はそう言い冷蔵庫に食材をしまう。準備が終わり、ある程度落ち着いてくると私は彼のとなりに座り一緒にテレビを見ていた。そうしていると昼御飯の時間がやって来た。昼御飯の担当は悠斗なので彼に料理を任せる。待っている間暇なので私はデートの時に撮った写真を見返していた。「こころご飯できたぞ。こっち来て一緒に食べるぞ~。」「うん。今行くよ~。」そして私達は楽しく話をしながらお昼ごはんを平らげた。
こころが来て、お昼ごはんを振る舞っていた。今日のお昼は作りやすいチャーハンにしておいた。食べ終わって皿洗いをしていると、「手伝うよ。悠斗。」とこころが手伝いに来てくれた。「んじゃ、お言葉に甘えて手伝ってもらおう。」俺達は皿洗いをすませ、二人で昔のことを話していた。「昔から悠斗はかっこよくて……だから好きになったんだよ~?」と少し長い話で、俺を好きになった経緯を聞いていた。俺も同じようなことを話していると夜になっていた。
晩御飯はもちろん私が作る。やはりクリスマスと言えばケーキやチキン、買ってきた食材を使いそこそこ良い出来の料理を作った。私達は向い合わせになりご飯を食べていた。が、カップルと言えばということがしたくなり彼にお願いすることにした。「ねぇ悠斗、あーんしたいから口開けて?」すると彼は恥ずかしそうにしながらもゆっくりと口を開けてくれた。そこに私はケーキを食べさせ満足した表情を見せた。すると、「俺だけは不公平だからこころも口開けてくれ。」と言い私は口を開け待っていた。口の中に甘いクリームの味が広がる。「幸せだなぁ。」私は思わず口に出して言ってしまった。私達は顔を赤くして見つめあいニッコリと笑いあった。
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