第9話 遊園地にて告白

 ついに待ちに待った悠斗との遊園地デート…夏休み中ずっと楽しみに待っていた日が来た喜びで今日はほとんど眠れていない。私はいつも以上にしっかり身支度をし、彼が来るのを待つ。数分待っていると彼がやって来た。「おはよ。じゃあ行こっか。」私はニコッと微笑みながら彼に言った。


 電車を乗り継ぎ一時間程してようやく目的地に到着した。遊園地に入ると多くのカップルや家族で賑わっていた。私達は色んなアトラクションを楽しんだ。楽しい時間は過ぎるのが早い、昼食の時間になり遊園地内に作られているレストランに行き一緒に昼食を済ませた。


 ご飯を食べ終わりすぐにアトラクションに乗るのは危ないと思い私達は園内のショー等を観てまわった。ある程度時間がたって大丈夫だと思ったところで私達はジェットコースターなどに乗り始めた。メリーゴーランドに乗ったり二人でたくさん思い出を作ることが出来た。こんな素晴らしい日にしてくれた悠斗にとても感謝している。「悠斗ありがと。楽しませてくれて。」私は素直な気持ちを彼に告げた。「こころが楽しんでくれて俺も嬉しいよ。」と彼は良い表情を浮かべ言ってきた。


 楽しい時間もいつかは終わる…そろそろ帰らなければ行けない時間だ。「最後に観覧車に乗っていこう…それと、話したいことがあるの…」そう私は観覧車の中で悠斗に告白する。振られるかもしれない、でも言わなければ後悔する。私は…彼に好きと言われたい…


 時間的にもあまり人がいなかった。私達は観覧車に乗り込み互いに顔を向け会い座った。


 観覧車が動いている。「悠斗、今日はホントにありがとう。とっても楽しかった。一緒に来れて嬉しかった。」少しした後、私は覚悟を決めその言葉を放つ。

 

「私は、悠斗のことが好き…小さい時からずっと大好きだった。」私の頬には涙が少しだけ流れている。「私と…付き合ってください。」その言葉を放った時観覧車はちょうど頂上に到着していた。

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