第5話 水野悠斗

 友人達の今日の恋愛相談を聞き、ひとしきりアドバイスし終えた後俺はコンビニに来ていた。それは今日の晩御飯を買うためである。「今日は何を食べようかな… そうだなぁカレーが食べたいな。」そう思い、俺はカレーを買うことにした。


「ただいま。」まぁ家には誰も居ないので返してくれる人は居ないのだが…。ご飯を食べ、お風呂に入る。今日は特にやることもないので寝ることにした。


 朝、目覚ましの音で目を覚ました俺は適当に買ってあったパンを食べ学校に向かう。学校に向かう途中見覚えのある人間に出会った。「おはよう星夜。」俺が挨拶すると彼はこっちに気づいたようで、「おう。おはよ悠斗。」と、返答してきた。こいつの名前は天樹星夜あまきせいや、俺の友人だ。「昨日のアニメ見たか?面白かったぞ~」と、星夜は言ってくる。が、「生憎俺は昨日も恋愛相談を受けていて見ることが出来なかった…」と、返答した俺に対し「いつも通り苦労してそうだな」と笑いながら言ってきた。こいつと雑談しながら歩いているとようやく学校についた。星夜とはクラスが一緒なのでそのまま二人で歩いていった。教室に着くと俺は授業の準備を済ませ、いつも通り友人達と雑談する。ホームルーム開始のチャイムがなり俺は席に着く。


 6限が終わり、友人達と話をしていると友人の一人が「王様ゲームやろうぜ。」と言ってきたので皆ですることにした。俺は王様ゲームが苦手だ。何せ罰ゲームが何になるか分からないのだから怖いに決まっている。と、思っていると「おっ俺が王様だ。」と星夜が言い「じゃあ~三番のやつ今から好きなやつに一緒に帰ろうってメッセージを送ってくれ。その反応を見て俺は楽しむ」なん…だと…「…終わった。三番は俺だ。」そう三番は俺だった。もちろん王様の命令は絶対なのでメッセージを送ることになったのだが、「頼むから断らないで。」と心の中で願いながら白雪こころに「一緒に帰らないか?」と送るのであった。俺の反応を見て星夜達はにやにやしている。…最悪だ。と内心思いながらもこころと帰ることが出来たらいいなと心の中で期待してしまっていた。


 スマホの通知音が鳴った。こころからだ。正直怖くてメッセージを開きたくないが、意を決してメッセージを確認した。そこには「うん、今日は予定ないから大丈夫だよ。」と書かれており内心ホッとしたのと同時にこころと一緒に帰ることが出来る喜びで胸がいっぱいになるのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る