2人の心境①
怜
*今回は怜の目線の内容です。
迎えの車が既に待っていたので、
それに乗ると、2人は紅くしていた、顔を落ち着かせるかのように、私は手で扇いだ。
「久しぶりの再会で興奮してたのは、わかるけど、急にスーツをプレゼントって重くないかな?」
と俐生が言っているのに、
私は、
「別に、大丈夫でしょ?手紙も入れてきたことだし。」
と返すが、実はさっきから同じことを思っていた。
まだ、心臓の拍動がおさまらないし、身体は火照るし、色々思うところがある。
明日も学校で逢うかと思うと、夜も眠れそうにない。
久しぶりに逢っても、やっぱり好きなことに変わりが無かった。
もちろん、きっかけは助けてもらった事件でだ。
最初は本当に、女性かと思っていたので、
好きという概念に、性別は関係ないとまで思ったほどたったのだ。
事件の後、俐生には内緒で、お父様に聞きに行って、探偵事務所の連絡先まで聞き出したくらいだ。
それほど、私にとって特別な存在なのだと。
それまで、私は何かに執着することなんてなかった。
なのにあの出逢いで、俐生とお揃いだった長い髪を切ったり、色々と自分を探すようにしたのだ。
その時は、その人の一番の人になりたいと思っていたが、今は違う。
好きな人のことだからこそ、大事にしたいそう思うようになったのだ。
最近になってようやくこの気持ちに気づいた。
そっか、きっとこれは、初恋だったんだと。
妹の俐生のことだから、私と好みが似ている。
つまり、佑月くんを好んでいることぐらい
は、気づいている。
それはそうと、これからは、佑月くんが幸せになれるように、手伝いたい...。
そんな風に考えていると、
車が家に着いた。
こんなに、嬉しいのは久しぶりだ。
そんなことを思いながら、軽い足運びで家に入っていった。
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