第6話 学校案内?
無事に初日が終わり、帰ろうとしたところで麗子先生から声をかけられる。
「放課後、暇だろ。転校生に学校案内してくれ。」
いきなりそんなこと言われたため、
俺は少し対抗してみる。
「すみませんね〜、全然暇じゃないんです〜。あ〜忙しい。」
それから、その場を去ろうとする俺に麗子先生が、俺にとってとてつもない発言をする。
「ユキのこと、バラすよ。」
それを聞いた俺はサーっと血の気が引くのを感じ、すぐさま先生に飛びつき、
「実は全然暇です。少しなら付き合ってあげます。」
それに対し麗子先生が、
「少しだと。ふ〜ん?...少しね?...なら...。」
「分かりました....。付き合います。」
「全部よろしく〜。」
と言われて内容が地味に増えているが、俺は諦めた。
スタスタと帰っていく先生の背中を見て、
げっそりとした俺のところに、2人は満面の笑みで、
「「よろしく。」」
というのだった。
「2人とも、これからどう校内周る?」
と聞いてはみるが、
答えにならない答えが返ってくる。
「名前でいいです...。さっきからずっと2人ってよばれてます。」
と俐生が言うため、それに次いで怜も、
「じゃあ、私も。」
と言ってきた。
陰キャ寄りの俺に名前を呼ばせるなんて、
ハードルが高すぎる。
そんなことを悟られたくないので、なるべく隠そうと普段通り
「怜さん、俐生さん」
と言い直すと、
「怜。」
「俐生。」
と2人からジト目で言われるので仕方なくそう呼ぶことになった。
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*ユキは、佑月くんが女装時に呼ばれている名前です。
まだまだ仲良くなりますよ!
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