#2『意図』

あの子が泣いていた。何故だろう。

あの子は叫んでいた。何故だろう。

あの子が垂らした糸を手繰り寄せて私は手を差し伸べた。

あの子に感謝されない。何故だろう。

私は悲しくなった。涙が頬を伝った。


慰めも同情も必要ない。何故だろう。

私の心は虚無で溢れていた。


____________________


 今回は詩のようなものになっています。


 「意図」と「糸」を使うことが一つのテーマになっています。


 あの子は好きな異性に対して気を引く為に行動していて、そこまで仲の良くない「私」が声をかけても迷惑なだけという悲しいすれ違いが起きています。



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