第32話
「あはは、それでさ、、、」
「えっとね、他にはこんな事もあって、、」
どこか静かな場所で、1人の少女がスマホ片手に話している
「もう1年か、アタシ寂しいよ、隠れ家に1人もなれないしさ、、」
少女、ライは、静かな墓地にいた
ライは墓石にスマホで写真を見せるようにしながら話している
ここは、政府が秘密裏に作った墓地だ
これまでの歴代の殺し屋達がここで眠っている
ライが会いに来た相棒のりぃも、その中の1人だ
1年前、ライとりぃで、厳密にいえば、ほぼライ1人で頭を殺した組織があった、
名前は石川組、そこの組長、石川 成神は、りぃが4歳の時、りぃの両親を殺害、
その日は、りぃにとって16年越しの復讐のチャンスだった
しかし、ライを狙った成神を止めていたりぃを、
どうにか助けようとライが焦った結果、りぃはライが撃った流れ弾が致命傷となった
病院に搬送され、数日間昏睡状態になった後、
息を引き取った
その事を、ライは今でも悔やんでいる
「あ!でもね!りょーりはできるよーになったんだよ!えらいでしょ!」
「毎日来てごめんね、ほら、りぃが好きなぶどー買ってきたから置いておくね、
じゃあ、またね」
ライ視点
今日は、りぃの一周忌
毎日のように通っているりぃのお墓に、今日は葡萄をお供えしてきた
ここ1年、ずっとアタシは自分を責めてきた
もしあの場でアタシがもっと冷静だったら、
あの場で応急処置ができていたら、
ずっと、ずっと悔やんで来た
だけど、1年経って、何か吹っ切れた気がする
明日からも、元気に生きていく。
それが、きっとりぃへの1番の償いだから、、、、
殺し屋さん達の日常 完
殺し屋さん達の日常 稲見 琥珀 @ineri-hu
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