第5話

隠れ家へ帰ったりぃとライは、

シャワーを浴びて、寝る準備をしていた


2人はリビングに布団を敷いて雑魚寝している


今日の準備の当番はライのようだ


「机重ーい、布団も重ーい、りぃー、手伝ってー」


ぶつくさ言いながらも、机を避けて、布団を敷いている


「もう終わってんじゃん」


「あ、そうだった!」


「もう寝よう」


2人は布団にもぐりこんだ


「おやすみー」


「うん、お休み」


そう言って目を閉じたりぃの目蓋の裏には、

りぃが幼い頃に亡くなった両親との記憶が映っていた


しかし、それは楽しい思い出ではなく、

両親が亡くなる時の悲しい記憶だった


記憶は、両親が亡くなった時から始まった


「ねぇ、まま、ぱぱ、なんでまっかなの?

なんで起きないの?りぃちゃんとお話しようよ、はやく、、、」


「あー、間違えちまった、

ターゲットは隣の家か、わりぃなチビ」


そう言って、銃を持った男は去って行き、

家の中には幼いりぃだけが残った


「まま、ぱぱ、まっかっか、

きれいだね、えへへ、えへへへ、、」


泣きながら、ニコッと笑うりぃだけが残った


幼いりぃは、両親が起きない悲しみと、

初めて血の美しさを知った喜びが混じりあっていた


そして、記憶は突然フェードアウトする

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