第84話 とりあえず、準レギュラーだけど……

 ぷっか、ぷっか、と。


 正に大玉スイカ級のそれが2つも、浮かんでいる。


「はぁ~、久しぶりのまーちゃんとのエッチ、最高に気持ち良かったぁ~」


 このメンバーの中で最年少で、1番身長が低くて、でも1番おっぱいの破壊力がある。


 新海しんかいまほろちゃんが、湯船につかりながら言う。


 先ほども言ったように、そのお乳はあまりのデカさによって浮力が生じ、完全に浸かり切れていないけど……


「このワガママおっぱいめ! 自分だけ真尋のデカ◯ン一人占めしすぎなのよ!」


 千鶴ちゃんが、バチィン!と思い切りまほろちゃんの爆乳を叩く。


「ひぅ!?」


 まほろちゃんが、ビクン、ビクンと震える。


「ふえええぇん、だって~」


「まあまあ、千鶴さん。ここはまほろちゃんのお家なんですから。年下ですし、譲ってあげましょう」


「まったく、仕方ないわねぇ」


 そう、ここはまほろちゃんのお家。


 その爆乳にふさわしく(?)家もなかなかにご立派だ。


 特に湯船はすごく広くて、僕ら4人が悠々と浸かれる。


 ていうか、僕のハーレムとビッチームのみんなって、たいがいお金持ちのお嬢さんばかりだよね。


 だとすると、僕がまるでお金目当ての男みたいになっていないだろうか?


 まあ、とはいえ、僕の家もそれなりに裕福だから(もちろん、海外出張でがんばってくれている父さんのおかげ)、そんなお金目当てというか、逆玉狙いなんてことはないのだけど。


「で、真尋。さっきのエッチ、誰が1番気持ち良かった?」


 千鶴ちゃんが、浴槽のふちに肘をかけて、勝ち気な笑みを浮かべて言う。


「いや、それは……みんな、それぞれの良さがあるって言うか……」


「ほう、それは?」


「えっと、七緒ちゃんは、僕が知らないような、ワードセンスの言葉攻めがすごいし」


「ありがとうございます」


「千鶴ちゃんは、そのドSな感じが、刺激的すぎるし」


「ふふ、嬉しいわ」


「まほろちゃんは、やっぱり圧倒的なおっぱいが……すごいし」


「えへへ、やった~」


「つまり、君たちもまた、十分に魅力的すぎる訳で……だから、君たちまで正式にハーレムメンバーに加わると、僕が死んじゃうから……当面、準レギュラーってことで良いですか?」


「何かメタっぽい発言ですね」


「良いじゃない、燃えるわ、下剋上とか」


「もうすでに、おっぱいではゆかりちゃんに勝っているけど~、もっとすごくなっちゃうんだから」


 な、何か、余計に火をつけてしまったかも……


「で、うちの主さま……小春とは仲良くやっているの?」


「えっ? あ、うん……既存メンバーとも、打ち解けているし」


「まあ、小春さんですからね~」


「小春ちゃん、良いな~。まほろも、早くまーちゃんの正式なハーレムメンバーになりたいよ~」


「ていうか、それだけデカいの持ってんだから、みみっちいこと言わないで、みんなまとめて面倒見なさいよ」


「いや、って言われても……7人はさすがに多くないかな?」


「かつての皇帝は、100人以上の女がいたんだから、それに比べれば、余裕でしょ?」


「そんな僕を歴史の偉人と比べないで……」


「大丈夫ですよ。いざとなれば、既成事実を作れば良い訳ですし」


「おお、七緒。良いこと言うわね~」


「じゃあ、まーちゃんをこのおっぱいで殴って気絶させて、こっそりゴム外してしちゃお♡」


「き、君たち、色々と怖いから、勘弁してくれ」


「まあ、冗談はさておき。これから、真尋くんの夢のために、私たちも協力させてもらいますから」


「ああ、うん。よろしくお願いね」


「もちろん、タダじゃないぞ?」


「ちゃーんと、いただくものは、いただくよ?」


「わ、分かっているけど……ほどほどに」


「ていうか、七緒だけ、あたしらと合流する前に、真尋と2人きりでヤったんでしょ?」


「ズルーい! じゃあ、次はまほろと2人きりでシて~!」


「えぇ?」


「まほろ、ここは年長者に譲りなさい」


「もう、たった1個上なだけじゃん」


「お黙りなさい、このクソ生意気おっぱいが」


 ベチィン!


「はううぅん!」


「声もいちいち大きいのよ!」


「千鶴さん、後輩イジメはよくないですよ」


「へん、後輩のくせに、こんな生意気なおっぱいしちゃって」


「しょうがないじゃん、勝手に育つんだから」


「あはは……」


 まあ、これが彼女たちのいつものコミュニケーションみたいだから、微笑ましく見守っておこう。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る