COCキャンペーンシナリオ 「茜の傷跡、藍に染まれ」 ※没ネタメモ
時間が貴方を
夏が貴方を
世界が貴方を攫ってしまう。
置いていかないで
連れていかないで
私から
私から「君」を奪わないで
COCキャンペーンシナリオ 「茜の傷跡、藍に染まれ」
柔らかく笑う君を残して、ひっそりと夏が死んだ。
【概要】
「貴方」が「主役」になる為の物語。「貴方」が「選んだ」未来へ繋がる物語。
人数:2~4人
継続、新規どちらでも大丈夫ですが継続の方が楽しいかと思います。
少し疲れてしまった探索者で行くのがお勧めです。
舞台:現代日本。
指定の季節は「夏」
推奨職業:自由
推奨技能:目星、聞き耳、図書館、戦闘技能又は芸術技能
準推奨技能:心理学
対応基礎ルルブ:6版
構成:全4話構成。
【注意】
本シナリオには神話生物に対する独自の解釈や、呪文の改変などのをしています。
また、登場するNPC達もPC達の様に様々な行動や感情を抱えています。
RPや探索、NPC達との関わりが大切になっていくため、そういった事が苦手な方はご注意ください。
特殊な進行要素などがあります。
【背景】
死んでしまった人は沢山の悲しみを残していく。
それは一緒に生きた人や残された人にはとても重く苦しい記憶となる事もある。
双子として育った「山吹茜」もその一人。
彼女は16年間ずっと一緒に育ってきた双子の兄である「山吹葵」がもうすぐ居なくなってしまうという現実が酷く辛かった。
兄は元々病弱で、それでも幼いころは外で一緒に遊ぶことだって出来ていたのにここ最近は寝ている時間が増えている。
起きているときは窓の外を眺めたり、絵をかいたり、自分と会話をしているが…その時間が短くなるにつれ彼女は溺れる様な息苦しさを感じていた。
どうにかして兄を延命することは出来ないのだろうかと医師に尋ねても首を横に振られ、彼女は一人で方法を探すも結局現在の技術ではどうにもできず、方法を見つけることは出来ない。
どうして兄なのか、どうしてこの世界は時を進んで行くのか。
私は、置いていかれてしまうのだろうか…。苦しくてどうしようもない不安に押しつぶされそうだった。
そんな中、諦めかけていた彼女は図書館にて所々が掠れた古い本を見つけてしまう。
本の内容は大半が気分が悪くなるような内容や、妄想の様な呪文などが書かれており、はじめこそ彼女は信じていなかったのだが、とあるページを見てその考えを改めることになる。
そこには「対象に魔力を付与することによって望む世界を構築する」という内容があった。
彼女はこの方法を使用すれば、兄を延命させることは可能ではないか?と縋る思いで本に書かれていた内容を実行することになる。
これが、本シナリオの舞台である二人で描いた「絵」であり、絵が完成した後、彼女は兄の記憶を曇らせて呪文を完成させるために絵の中へと精神を送り込む。
しかし、呪文が不完全であった事や、呪文が完成していなかった事もあり偶々そこに居合わせてしまった探索者達もこの世界に迷い込む事となってしまった…という内容です。
長くなってしまいましたがこのシナリオはそんな「8月12日~8月16日」という短い時間を駆け抜ける。
夏休みに起こった少し切なく寂しい「貴方達」の生存戦争のお話です。
【使用呪文】
・「不完全な記憶を曇らせる」呪文 基礎P.255記載
本シナリオでは「一時的に」記憶を曇らせる程度の効力であり、絵に精神を送り込む事によって「現実での記憶」が曖昧になってしまう。
ただ、それは一時的なものであり、切っ掛けや本人が思い出したいことであればあっさりと解呪されてしまう。
コストはルルブ通りMP1d6、正気度1d2
・「不完全な精神転移」呪文 基礎P.266記載
本シナリオでは「精神のみを対象に閉じ込める」事が出来る。その為現実での肉体は睡眠状態として扱われる。
処置が無ければ死んでしまうが、病院などにいれば肉体は生き続ける。といった改良がされている。
しかし、不完全なものであり、媒体が破壊されてしまえばあっさりと精神は肉体へと戻る。
コストはMP10と正気度1d20とやや高め
・「本に魔力を付与する、改め絵に魔力を付与する」オリジナル
・魔力を付与した絵具にて現実で絵を完成させ、その中に精神を送り込む。
自身が想い描いた内容を軸に、絵の中で世界が構築されその中で永遠に暮らすことが出来る…といった夢の様な内容だ。
しかし、この呪文を完成させるためには絵の中の世界でもう一枚の「絵」を完成させなければいけない。
鏡合わせの様に二枚の対の「絵」を完成させることによって出入り口を塞ぎ、現実世界からの干渉、自身の精神を絵に閉じ込める。
そうすることでこの呪文は完成し、創造主の描いた通りの世界で暮らすことが出来る。
しかし、どちらかの「絵」が破壊されてしまうと世界自体が崩れ、現実に戻ってしまうといったものだ。
コストMP1d10 正気度1d4
【イメージBGM】
ED サマータイムレコード
▼全体イメージ 藍二乗
▼雪降る花 夜に駆ける
▼深海病棟 レプリカ
▼あとのまつり 阿吽のビーツ
▼空よりも赤く青い世界へ 快晴
【シナリオ 個々背景】
8月13日「雪降る花/深海病棟」季節:冬/夏
8月14日「雪降る花/深海病棟」季節:冬/夏
8月15日「あとのまつり」季節:秋
8月16日「空よりも赤く青い世界へ」季節:夏
【NPC一覧】
ここの住人は基本的には茜が描いた「絵」であり、自身の消滅もかかっている為この世界に残る様に誘惑してくる。
いい人であるが、人の思考は真似ているだけで本当の意味で理解は出来ていない。
自分たちの「絵」に基づいた設定の中で生きている。
また、NPC達は「絵」の名前を呼ばれてしまうと世界ごと、消滅してしまう。
「雪降る花」
◆花守砂月(はなもりさつき) エーデルワイス
花言葉は「大切な思い出」
「遊園地」の絵の中の住人。エーデルワイスの花飾りを付けた女性の管理人。
終わらないカーニバルを遊園地に住むぬいぐるみ達と開催している。
友好的で、何事も親切に教えてくれる。楽しいことがすきな子
◆花(はな)
「遊園地」の絵の住人で幽霊。
何かが原因で幽霊の姿になってしまったという。
「深海病棟」
◆海瀬夏(うみせなつ) ニチニチソウ
花言葉は「楽しい思い出」
「水族館」の絵の中の住人。ニチニチソウのアンクレットを付けた男子の管理人。
葵の友人として、彼を守る為に生きている。
右目に怪我をしているのか、いつも眼帯を付けている。
何よりも葵を優先して動いている。
「あとのまつり」
◆小鳥遊純恋(たかなしすみれ) トウワタ
花言葉は「私を行かせて」「心変わり」
「お祭り」の絵の中の住人。トウワタの刺繍がされたお守りを身に着けた女性の管理人。
終わらない祭事、繰り返される婚礼の儀の中で生きている。
茜の気持ちを理解し、茜の為に生きているが同時に、自由にも憧れを抱いている。
「空よりも青い世界へ」
◆山吹茜(やまぶきあかね) 向日葵
花言葉は「貴方だけを見つめる」
本シナリオのメインNPCにして黒幕。
ずっと一緒に育ってきた兄を大切に思っているが、自分だけが健康に生きていることに罪悪感を抱えている。
その為、兄の元気を自分が奪ってしまった。兄の幸せを自分が奪ってしまったという考えを持っている。
絵を描くのは嫌いだが、兄が絵を好きなのでずっと描き続けている。
本来はよく笑う子であるがシナリオ中は兄以外には興味を持たない。
「絵」の世界兄の姿で過ごしており、シナリオ最後のみ本来の姿で現れる。
右目が「赤」左目が「青」の虹彩異色症。
▼ステータス
STR 10 CON 12 POW 10 DEX 16 APP 14 SIZ 10 INT 15 EDU 10
HP 11 MP 10 SAN 24 アイデア75 幸運 50 知識 50
▼技能
CCB<=50 【回避】
CCB<=50 【キック】
CCB<=63 【応急手当】
CCB<=50 【聞き耳】
CCB<=50 【写真術】
CCB<=60 【図書館】
CCB<=50 【目星】
CCB<=50 【制作(パペット)】
CCB<=50 【変装】
CCB<=60 【芸術(絵)】
◆戦闘について
パペットで妨害、絵画で攻撃を仕掛けてくるのが基本。
絵画での攻撃は成功で1d3。パペットでの妨害成功で対象は次のターン転倒扱いとなり行動不能。
また、パペットはダメージ軽減もあり、成功で1d4まで防げる。これは1体につき1回。
パペットの耐久値は6。絵画の狼は8。
◆山吹葵(やまぶきあおい) 向日葵
花言葉は「貴方だけを見つめる」
右目が「青」左目が「赤」の虹彩異色症。
茜の双子の兄であり、おっとりとした穏やかな子。
自分の寿命が残り少ない事を理解しており、残していく茜の幸せを願っている。
残してしまう悲しさや寂しさはあれど、恨んでなどおらず、ただただ自分の人生を幸せだったと思っている。
探索者に対しても優しく、嬉しそうに歓迎してくれる。
▼ステータス
STR 7 CON 5 POW 16 DEX 16 APP 14 SIZ 10 INT 11 EDU 10
HP 8 MP 16 SAN 80 アイデア55 幸運 80 知識 50
別システムでリメイク予定ですがもったいないので載せてみる
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