第2話 ふざけてる

「私もすぐ電話したんだよ、すぐ」


「着いたから電話したんだよ、オレは」


「えー。今着いた?」


「さっき着いたんだって、だから。着いたから電話したんだって。なのに話し中だからよぉぉ。どうなってんだよ」

※ふざけてます


「そっちもどうなってんのよ。こんな時間に。何話してんの。私は帰り道かなーって思って電話きたら、話し中です、ってなってて」


「違うぜ。オレはおまえに電話したんだぜ」


「私は誰とも喋ってませんよ」


「オレは着いたから、おまえに着いたよって電話したのに話し中だからよぉぉ。おまえどこの男と話してんだ、馬鹿野郎」

※棒読み


「私の事こんな時間に相手してくれるの彼氏さんしかいませんから」


「えー」


「ねー」


「ねー」


「どこの男だよ、おまえこの野郎」

※棒


「こんな時間にどこの女だよ」


「おー、(私の地元)にいるんだよ、なんかな。変なのが」


「やっぱり」


「(私の地元)にいる、(私の地元)の(住所)ってところにいる」


「やっぱり」


「変わった人なんだわ」


「あ、変わってんの?」


「かなり変わってんだわ。相当変わってんだわ」


「珍しいじゃん。変わってる人とそういう」


「お子起きてるの?」


「ううん。どいてって言われちゃった」


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