あなたと電話　2020年12月9日

しの

「もしもし？大丈夫？」

「なんでお話中なの？しのさん」（アナ雪風）

「彼氏さん（彼の苗字）、お話し中だったよ」

「しのさんがお話し中だったよ」

「は？」

「しのさんがお話し中だった」

「いやいや、彼氏さんがお話し中だったんだよ」

「ちょうど着いたからお電話したら、しのさんお話し中で、あれー？みたいな」

「違うよ。私がおにいちゃんにかけたら、おにいちゃんお話し中だったんだよ？」

「オレはしのさんに掛けたらお話し中だったんだよ？」

「誰とも喋ってないよ」

「喋ってないよ、オレも。こんな時間に」

「でしょ？だからおかしいと思ったのよ」

「うん。こんな時間に、さすがに誰もオレのこと相手にしてくれる人なんかいないし」

「私もだよ、もちろん」

「え！？じゃなんだよ、おまえ。オレは着いた瞬間に電話したのによ、うぉぅ、うぉう」

「え？」

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