第3話
「ユメちゃん、こんな噂は聞いたことない?真っ暗な深夜の歩道で『マッチを売らないと妹が』『もっと稼がなきゃ』と言ってマッチを売っている可哀想な女の子の話。」
一週間ぶりに来た零次さんはそんなことを言ってきた。
今日もいつもと同じく仕事の話が終わり暇つぶしに雑談をしている。
「マッチ売りの少女の冒頭の概要ですよね。それ噂じゃなくて童話じゃないですか?それに私の知っているのと少し違うみたいですけど。」
「そうだろうね。だって誰かが流したれっきとした噂だからね。童話と話が違うのは当然だよ。」
ならきっとマッチ売りの童話を参考にした、いつも通りのデタラメな噂だろう。マッチ売りの少女は約1000年前の童話で今の世の中知っている人はごく少数となっている。昔は有名な童話だったらしい。
「噂なんて人が流したデマの方が多いですよ。嘘や噂に根拠なんてありませんから信じない方がいいですよ。」
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