第12話ガチャ

初のダンジョン攻略から2週間が経過していた。あれから水曜日は休みの日と結城と決め、それ以外で時間のある限りは周回をしまくった。


Dランクのダンジョンは20階層の構造になっており、Dランクのモンスターは10階層以降の出現だ。DランクでもPTでいけば問題はないが、結城と何かしらのアクシデントで分担すると危険な状態にもなる。俺は転移のスキルがあるので問題はないが結城はEランクのモンスターしかない。なのでEランクで周回しガチャポイントを稼いでいた。


「結城かなり回ったけどそろそろガチャしようぜ。」


2週間の間に数十と周回できたこともあり、元々のポイント含めて60連以上はガチャることができる。


「ぼちぼち溜まったし、ガチャるか!」

結城がそう言いガチャページを開く。


「お、人種ピックアップは今日までか!どうせならこれ回すか。」

そんなノリでいいのか、と思いつつ早速回すようなので黙ってみておく。見てるだけなのにドキドキするな、一応PTとして関係あるし。

「嘘やろ!?お前ガチャ運すごくねーか?ガチャ結果の掲示板でもここまでの引きは見たことねーよ。」


60連をした結果Cランクが2体、Dが1体だ。

一言いいたい、確率よ仕事をしろと。別に結城なのでPTとしての戦力が上がることは大歓迎だ。だがCランク2体は普通ならありえない確率だ。ローズを当ててる俺が言うのもおかしい話だが。


【名前】未登録

【種族】ハイオーガ

【ランク:C】

【Lv 1】

【戦闘力】1100

【スキル】

馬鹿力

体力回復Lv1

身体強化Lv1

【装備】

---



【名前】未登録

【種族】吸血鬼

【ランク:C】

【Lv 1】

【戦闘力】900

【スキル】

吸血

自己再生Lv1

魔力強化Lv1

闇魔法Lv1

飛翔Lv1

【装備】

---



【名前】未登録

【種族】天使

【ランク:D】

【Lv 1】

【戦闘力】300

【スキル】

支援魔法Lv1

聖魔法Lv1

【装備】

---



強すぎだろぉ、Lv1で俺のチームとタメはれるぞ、ランクの壁がいかに高いかを実感した。

引きは強いとして結城はランクアップさせていく。

ランクアップとはランクが低いモンスターを高いモンスターを捧げることによってスキル等を引き継がせることができる。ランクアップにも人種は人種にしか、竜種は竜種または龍種へと制限されている。

今回

ホブゴブリン→ハイオーガ

ゴブリンアーチャー→天使へとランクアップさせた。


「これでDランクに安心していけるぞ!」

結城はよほど結果が嬉しかったのか上機嫌だ。


「後は俺のガチャだな!」

俺は4体目のモンスターを得る為に結城と同じく人種のガチャを回す。俺の戦闘力は80ポイントだ!

結城の結果はともかく俺としてはDランクでもよい、頼みます!ガチャ神様!


「回すぞ、おりゃ!」

11連を回していく。

1回目Eランクのみ。

2回目‥Eランク。

3回目Eランク。

‥ふぅ、深呼吸だ。まだ50ポイントある。

4回目Eランク。

5回目Eランク。

6回目Eランク。

‥‥物欲センサー発動してるのか?やばい、底なし沼に沈んでいくようだ。頼む!高望みはしない!なんかきてくれ!おそるおそる回す。

7回目Eランク。

‥ひぇ!?ガチャ怖い怖いよぉ。確率的には来なくてもおかしくはないんだが、先程のを見てると不安しかない。もしかして俺の運を吸われたのか?

これが最後の11連だ!もってけぇーーー。

E、E、E、E、E、E、E、E、E、C


「ふぁーーー!」

絶叫した、やばいやばいやばい!

最後の最後に神様が俺の元へ降臨してくれた。明日は神社に行って賽銭箱に金をいれにいこう。ありがとうございます!


「悠介も神引きしたのか、誰が出たんだ?」

結城にそう言われ余韻が冷めぬまま震えている手で確認した。


【名前】未登録

【種族】人狼

【ランク:C】

【Lv 1】

【戦闘力】1200

【スキル】

満月創造

体力回復Lv1

身体強化Lv1

隠密Lv1

宿地Lv1

【装備】

---


人狼、それはルーのランク先のモンスターだった。






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