第11話攻略


今日は土曜日だ。

ゴブリンジェネラルとの死闘から2日経過している。流石に精神的に疲れてしまった。朝のランニングについても1日サボっていた。


今日は結城と1日中ダンジョン攻略することになっている。目標は今日中にEランクの攻略達成だ。

結城には先日起きた事は伝えている。いつもなら煽ってきたりするんだが、俺の顔色も悪く真面目な話な事もあり、茶化したりせずむしろ気持ち悪くいぐらい優しかった。あれぐらい可愛げがあるといいんだが‥


「悠介、ダンジョンに入る前にPT登録してしておこうぜ!」


「ああー、そういえばそうだったわ。」


前に結城に頼まれてて考えたPT名。

「流さん、おはようございます。今日はPT申請をしに来ました。」


「おはよう、悠介君に結城ちゃん。PT名は考えてきた?」


「はい、リーダーは結城、PT名は”straight line”でお願いします。」


straight line英語で意味は一直線だ。


俺はアーリーリタイアに向けて。そして出来ればローズの謎がしりたい。結城が攻略者になった理由は知らないが


「うん、いいと思うよ。」


とだけ言って決まった。その時の結城は赤い表情でぼそぼそ言っていたがカッコいいとかそこら辺の理由だと勝手に思った。


「ランキングはCランクを攻略してからのこれまでのダンジョン踏破数、手持ちの戦闘力が加算されて交際されることになるわ。人により非公開もできるけど、まぁー貴方達には早い話かな。」


流さん、結城と雑談を交わしながら申請をしていく。そうしてダンジョンの入り口まで来た。


「そういえばこれやるよ」


ゴブリンジェネラルの大剣を結城に渡す。現状は結城が使ってくれたほうが戦力アップに繋がるしな。あいつの手持ちEのみだし。


「これがCランクの装備かー、ありがたく使わせてもらうぜ」


笑顔で受け取りそれをホブゴブリンに装備する。

これでDランク中位以上の攻撃力を備えた事になる。


「悠介は5階層までいったんだよな?じゃあぱぱっと行きますか。」


「ちょっと待ってくれ、シエロには転移のスキルがあるから。」


そうしてシエロの転移によりダンジョン入場後数分で5層まで来た。


「転移スキルすげーな!どんなに急いでも1時間弱は掛かるのに一瞬だぞ一瞬!」

結城のテンションの上がりようが凄い。でも俺も同じでこの転移スキルがあるかないかで攻略速度が異次元的に変わる。死の危険はあったけど結果的には最高であったから心が昂る。


そこから2体との遭遇もあるが、結城とPTを組んでいるからこちらは6体だし、前回は30近くのゴブリン軍団を相手にしたので問題なく対処することができた。

その後も問題なく進み1時間半ほど経った時にはボス部屋までたどりついていた。


「悠介もうボス部屋だぞ、俺の時は半日以上も掛かったのに転移もあったけどPT組めてるからモンスターとの戦闘がだいぶ楽だわ。超余裕!」


「調子にのらない!それよりここのボスってホブゴブリンとゴブリンの手下2体だっけ?」

結城の頭に軽くチョップをあて、ボス情報の確認をしていく。


「そうだよ、ここのボスは結城のであってるよ。俺はソロで倒してるし、今回は悠介で1人で倒しなよ。楽勝だと思うけどさっ。」


確かにせっかくだしソロでボスを倒してみるってのもいい経験にはなる。PTを組んでいればボスの報酬は貰えるから甘えようかな。


「そうしてくれると助かるわ、ありがとな結城。」


ボス部屋に侵入するとホブゴブリンとゴブリン×2体がいた。


「ルーは威圧スキル発動、シエロは後方で魔法攻撃力、ローズはアタックよろしくな!」


即座に指示をしていく。

ルーが威圧スキルを発動するとゴブリンたちは動けなくなる。その間にローズはホブゴブリンに近づき乱撃を当てていく。シエロは火魔法の『ファイアーアロー』で手下のゴブリンに攻撃を浴びせていく。

今回はルーの格下相手に威圧を使っている為、発動時間は長いがものの10秒でボスを倒してしまった。


『八丁堀ダンジョンのボスを斃しました。経験値とボスボーナスが手に入ります。Eランクの魔石を入手したしました。』


あっけなく終わってしまった。

今回の経験値によりシエロがLv MAXになった。

そしてボスボーナスは


進化の秘石:ランクD

ホブゴブリンの剣

ホブゴブリンの盾


だった。進化の秘石とはボスモンスターを倒すと一定確率で入手する。これを使うと手持ちのモンスターが進化をするのだ。ちなみにE→Dにする為には5個必要なので結構な周回が必要である。


ホブゴブリンの剣と盾は戦闘力がそれぞれ戦闘力が100あがる。こちらはルーに装備させておこう。


「悠介お疲れ様。瞬殺だったな。お前のモンスター強すぎだろ。Cランクカーにはなったらコロシアムには出場者出来る様になるしやってみようぜ!」


「Cランクになれたらな、時間はまだあるし周回するか?」

結城はうなずき、そこからはボス狩りであった。

攻略をすると入り口に戻されるがこちらには転移スキルがある。インターバルは1時間はあったけど、その間は雑魚を狩って小遣い稼ぎをしたらいい。


こうして悠介はダンジョン登録をして4日でEランクダンジョンを攻略しその上周回をしたのであった。



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