第10話報酬
『【八丁堀ダンジョン】にある隠し部屋のボスを倒しました。経験値とボスボーナスが入ります。Cランクの魔石を入手しました。』
タブレットにはゴブリンジェネラルを倒したことが記載されており、ジェネラルの方も消滅していた。
「ローズ、お前って一体なんなんだ?本来の姿がSランクで制限が掛かっている理由って何かあるのか?どうすれば覚醒スキルは解除されるんだ?」
俺は今回覚醒したローズに疑問に思ったことを聞いてみた。ローズの存在は一般的なものではない。明らかに特異だ。
「マスターよ。それが知りたくば、もっと我を成長させよ。そしてAランクダンジョンを攻略してみせろ。そうすれば教えてあげる。それまでは秘密だ、私のマスターよ。」
そう言うと美女ローズは美幼女ローズへと小さくなっていった。
「あれ?ゴブリンジェネラルは?ますたー?」
ローズが首を傾げている。どうやら覚醒した時の記憶はないらしい。
美女モードのローズが言っていた言葉。
成長に関しては今後もダンジョンには行くから問題はないだろう。
それにしてもAランクダンジョンか。世界的にもまだBランク攻略途中なのにAランクってどれだけ無茶なことか解ってるんだろうか。いや、覚醒したローズの戦闘力、スキル、ランクをみれば妥当か?
それにしてもSランクか、世界中探してもないだろう。これをギルドに説明するべきか。しないべきか、悩むところだ。先日ローズの【ランク??】では公表をしないでくれたが、覚醒スキルを解除することが出来れば【ランクS】だ。流石に政府が動きそうだ。最悪、トレードをされられローズを国が所持する可能性がある。その場合俺には補修もあるだろうが、名付けもしたローズを手放すのは心情的にもきつい。それに他国に情報が漏れれば俺の命にも関わってくる。
いろいろと考えた結果‥ひとまずばこのことはギルドにも周りの人達にも言わない事になった。現状を言うのは不確定要素が大きい。公表するにしてもまずはC.Bランクのダンジョンを攻略できるレベルまでになりそれなりの知名度、自分の命を護れるレベルには仲間をあげておきたい。
方針は決まった。
「ルー、シエロは大丈夫だったか?」
「‥ウォン」
2体とも致命的な怪我はないがルーは剣撃のダメージはあるようだ。今日は帰るだけなので戻しておこう。タブレットを操作し編制をローズとシエロのみにする。
そういえば報酬があったな。
『ボスボーナス報酬』
【転移】一度行った階層まで転移することができるスキル。
【ゴブリンジェネラルの大剣】戦闘力+500
【収納バック(中)】
【ガチャポイント・10ポイント】
報酬が凄すぎる件。
転移スキルはランキング上位のプロが持っていることはある。だが、このスキルはCランクボス報酬からごくたまにしか出なく、ガチャでも年に数件しか報告されていない。転移スキルを買おうと思えばオークションで数十億からのスタートになる。前回は世界ランキング145位の【爆雷】という中国にあるPTが110億で落札していた。そのお陰がどうかは知らないが1年の間にランキングが80位まで上がっていた。
収納バックについてはある程度は流通はしているがそれでも数千万〜1億になる物だ。(中)とあるが
、(大)(特)があるらしい。
ゴブリンジェネラルの大剣はそれなりにドロップはするらしいがそれでもEランク攻略もしてない俺からしたら素晴らしい性能だろう。ただ、ローズには格闘スタイルでルーは盾術、剣術スキル持ちで大剣術はない。バランスの良いルーに無理に持たせても良くはないか。威圧スキルを使用した時は動けないデメリットもあるしな。シエロは‥大剣は持てないだろ。というか手がない笑
大剣の方は今後増えていくモンスターに付けるか、結城に貸すのもありだろ。現状戦力でいえば俺の方が上だろうしな。
「シエロ、1階層まで転移してくれ。」
転移スキルはシエロに付けた。
転移は逃げにも活用ができる。ルーとローズは接近戦がメインで戦闘に集中してすぐに発動できない可能性もある。シエロは現状魔法主体でもあるし、シエロが後方からの魔法主体の攻撃、サポート。ローズが接近戦力主体。ルーがタンクをしつつの攻撃とバランスのいい役割がみえてきた。
「流さん、換金お願いします。」
「どうしたの?顔色が悪いわよ、怪我とかした?近くに医療ルームもあるから診てもらった方がいいわよ。」
「あ、いえ。問題ないです。攻略が捗りすぎて頑張りすぎただけでその疲れがでたんだと思います。」
「確かにEランクの魔石が110個で前より増えてるし‥ここ新人の中ではダントツで凄いわよ!でも無茶だけはしないでね?命あってのものなんだから。」
「すみません、気をつけます。」
流さんに心配をさせて申し訳ないと思いつつも死の恐怖を味わい精神的にきつい。早く帰って寝たい。
換金をして早々に家に帰り、その日はすぐに寝た。
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