第6話名付け


「ふぁー。ねみぃ、疲れが残ってるわ。」

今日は6時に起床した。

いつもは7時過ぎまで寝ているのでだいぶ早い。なぜ早いのかと言うと今日からランニングをしようと思ったからだ。Eランクダンジョンはこのままでもいいが、D以降だと今の体力では心許ない。


眠気を抑えつつスポーツウェア‥は持っていないのでジャージに着替える。Eランクでも稼げるしその内買おうかなと思いつつ玄関をでる。


「悠介、遅いぞ!」


「いや、時間ちょうどじゃな‥ごめん。」

時間はあってるが結城の頬が膨らんでいた。


結城はスポーツウェアを着込み、出るとこはでて

引っ込むところは引っ込んでいていた。

こいつ言葉使いは男なんだけど、見た目はちゃんと女なんだよなぁ。ちなみに結城は結構モテる。特に女子からなんだが。

男の中にも「俺っ娘って萌えない?デレた時のギャップって最高だとおもんだよなぁーー。はぁはぁ」と鼻息荒くして結城を見てる奴がいた。俺が言うのもなんだがドン引きしたわ。


「時間も限られてるしさっさと走ろうぜ」

と結城の機嫌取りをしてるとせっかく早起きした意味がなくなってしまうのでとっとこ走ってしまおう。




休憩を挟みつつ6.7kmほど走った‥しんどい。

校内マラソンでも走った事ない距離だぞ?これ続くのかなぁー。  

初日ですでに挫けそうだ。

「最初にしてはかなり走ったじゃん。はい水。」


「さんきゅー」


水を一気飲みして一呼吸する。結城の奴はまだ余裕はありそうな感じで悔しいな。にしても汗で濡れてる結城、ちょっとエロさを感じてしまったわ。いかんいかん。帰ってシャワー浴びるか。


その後支度をしつつ登校だ。


結城とはお隣さんなので一緒に登校をしている。

「あずさちゃん、悠くんをよろしくね」


「真美さん、任せてください、しっかり見張っとくんで!」


何をよろしくなんだマイマザーよ。

俺って何が信用ないんだろ。

ちなみにあずさとは結城のことだ。


1-C

俺と結城のクラスだ。


「うぃーす。みんなおはよう。」

入学してもう2ヶ月も経つので、ある程度クラスの奴らとも馴染めてきた。僕っ娘はぁはぁ野郎いがいはな。


「神楽、結城さんおはよ。」


「2人で登校しといて付き合ってねーのまじ?」


「ゆ、結城さん!おはよう!今日もい、良い天気だね!はぁはぁ」


最後のは無視をして仲良くなったクラスメイトと雑談をする。


「神楽って昨日攻略者登録したんだよな?ダンジョンにはいった?」


「結城さんとPT組んだの?」


「ガチャ結果どうだった?」


俺が攻略者になることは皆知っていた為、質問攻めされまくった。


なんだかんだと放課後まで進み、今日も八丁堀ダンジョンへ向かう。


「ごめん、今日は用事があって一緒にはいけないわ。」


「いいよ。昨日の感じだと俺1人でも問題なさそうだし、早くEランクを攻略したいからな。」


「本当ごめんね。あとギルドに出すPT申請の書類なんだけど、PT名は考えといてほしい。俺センスないから。」


今日は1人でダンジョン攻略が決まったが戦闘力のマージンも充分すぎるほどはとっているし問題はないだろ。PT名はモンスターの名付けと一緒に考えるかなぁ。


「あまり期待はすんなよ?後で候補挙げとくから選んでくれ。」


「りょー。選ぶのは任しとけ。じゃーな。」








八丁堀ダンジョンにやってきた。

「昨日来たとはいえ、1人だとやっぱり緊張するわ。召喚。」


スライム、ハイコボルトソルジャー、ドラゴニュートをがデジタルエリックと共にでてきた。かっこいいなそのエフェクト。


「よし、攻略をする前に名付けをしていくぞ。スライムは最悪いいとして他は長いしな。」


「ぷるぷる!」


「ウォーーン!」


「なまえー?なまえもらえるの?ますたーありがとーーーー!!」


みんな喜んでくれてるようでなによりだ。

「とりあえずスライムから。お前はシエロだ。」


「ハイコボルトソルジャーはルー。」


「最後にドラゴニュートはローズ。皆気に入ってくれるといいんだけど。」



「しえろ!るー!ろーず!ますたーありがと!」

ローズがシエロ、ルー、そして自身を指しながら名前を連呼している。すんごい癒される。ここまで気に入ってくれるのは素直に嬉しいわ。


シエロもいつも以上にぷるぷるしてるし、ルーは片膝をついて忠誠のポーズみたいな事をしている。多分喜んでくれていると思っておこう。


名前を付けたことによって何か変わるってわけじゃないがこれがきっかけで皆と仲良くなれたらいいな。


「シエロ!ルー!ローズ!いくぞ!」


「ぷるぷる」


「ウォン」


「おー!」


さて今日はどこまでいけるだろう。楽しみだ!






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