第14話

よく寝ておった.

あれは,夕暮れか…

何だか損をした感じだな.


!!!

チビも寝てたのか.

お昼寝か.

ベッド用意できてんだろうなぁ…

こいつが来たの気が付かないなんて,疲れ過ぎてるんだろ.


この時間寝てて,夜寝るんだろうな!?

俺も…夜眠られるんだろうか…


昼は?

昼喰ったのか.

俺がいないから食べていないとか…

そんな忠義な奴らじゃねぇな…ははは…


玉座につくと,コウがいた.

「昼は…」

と言うと,

「いただきました.ご用意しますか?」

と言うので,

「いや大丈夫だ.」

と伝えた.


「昼のメニューと様子.」


「パンとシチューでございます.スプーンを使うようにさせました.」


「スプーン使って食べたのか.しっかり食べてたのか?」


「お上手でした.」


まずまずだな.


「良い.今後も頼む.」


「御意.タカが,お伝えしたい事がと.」

コウが言う.


「よし!分かった.聞こう.タカ!」


はぁベッドだろ.ベッドだな.

もう,昨日・今日だ.ベッドを,チビにあてがってやってくれ.

夜の安眠を戻してくれ.

魔王様に不意打ちの攻撃はお腹いっぱいなんだ.


「お呼びで.」

タカが現れた.


「聞こう.」

「お人払いを.」


お人払い?

コウしかいねぇだろ.

ベッドの不備を聞かれたくねぇのか.

それとも,その後の御咎めを見せたくねぇのか…

こんのぉぉ,何でベッドが用意できねぇんだよっ!


イラっ


「コウ悪いがさがれ.」

「ははっ.」

コウの気配が消えた.

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