第12話

クスクス笑い声で目が覚めた.

「使い魔さんだから,ツカちゃんがいい?マーちゃんがいい?」


だいたい,この世界,悪魔しかおらんから,

皆マーちゃんだっと,ひっそりツッコミ入れてみる…


「じゃあ,あなたマーちゃん^^*」


おぉそっち選んだのか…

使い魔は,真っ黒の丸いフォルムに短い手足,細長い尻尾,一つ目.

簡単な意思疎通が可能だけれど,キィーとしか鳴かない.

ちょうど,子どもが引っかかるなりなんだろうな.


いや~しかし,

このベッド俺が4~5体寝ても余裕なサイズなのに,

定期的にチビの短い手が顔にヒットするわ,

短いのに足が腹にクリーンヒットするわで…

ゆっくり寝てられん.

はぁ…


「じゃあ,鬼ごっこしましょ.」

チビが言い始めた.


おい,ここでドタバタやり始めるつもりか…


「なぁ,チビ.

それな,使い魔は俺の魔力で動くんだよ.

俺をいたわらないと,そいつ消えちゃうよ.」


「いたわる?」

と聞くので,

「ん~大事にしろって言う事.」

と話すと,

「分かった.」

と言った.


「あ~あと,使い魔の手足もぐと,そっから腐って死んじゃう.

尻尾ぶん回して投げても千切れる.以下同文.

そいつは使い捨てだ.」

と言うと,使い捨ての言葉にビクッと反応して…

泣かせてしまった…


イラっ.


はぁ…

「朝飯にしよう.ほら,来い!」

パジャマの袖でチビの顔をぬぐう.

あいつらに色々言われても面倒だ.


玉座につくと,もう3体は室内にいた.

「おはよう.食事にしよう.」

と話すと,

「おはようございます.出来ております.」

と返ってきた.

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