第11話

「チビ!

小せぇんだから,たんまり食っとけ.

使い魔には,あげなくていい!」


あっ…

コウがいたよな…

ぐぐぐって首をまわすと,見られてる…

ぎゃ~.


「魔王様,振舞いに気をつけられた方が…」

コウが口を開いた.

これくると長いんだよな…お小言が…

なんかもうリーチ入って,げんなりするパターンだ…


「小さき者よ.

こちらのお料理は鷹族の郷土料理である.

日頃は,なかなか食されぬものであるから,

有難くいただくように.」


どうだっ.


チビ,聞いてねぇ…

使い魔は延々と食べられるから,やらなくていいのに…

おもちゃで遊んだことがねぇんだろうな.


「クチバは,いつまでおられる.」


「ご用が済めば,すぐに下げられますが.」

タカが言う.


「いや,逆逆.

コウが調理しなくて済むんだったら,その間でも,チビ…

小さき者に何か教えられるだろ.

タカは,護身術でも,ちょっとした武術を教えてやってくれ.

何か学ばせないと,生きていけねぇだろ.」


コウが咳払いをした。


「もう今日は疲れたし、クチバはタカの母さんだろ。

良いように里に戻っても言っといてくれ。

タカは女兄弟は居たんだっけ?」


「男3兄弟です。」

タカが言う。


あちゃ~そうか。

「まぁ同じ性別のクチバに何か困ったら言うように。

おい!チビ聞いてるか?

とりあえず服装とか分かんねぇから、クチバに頼む。

風呂、先にチビとクチバ。

チビは早く眠っとけ。

俺ら後。

以上。

あぁ歯磨きか。クチバ、最初だけ一緒に頼む。

後は自分でやるだろ、多分。」


「あぁ部屋の準備は?

ベッド手配できてるのか?」


「それが…」

タカがベッドの不備について報告する。


それさぁもっと早めに報告する事だろうがよ…





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