第6話 クリア?

「起きてください!!!ローディオさんっっ!!!遅刻しますよ!!」


「んぅ、眠い・・・誰?」


「ヒルです。そんなこと言ってる場合じゃないですよ!!!もう朝ごはんの時間ですよ!遅れたら叱られますって!!!」


「えっ!?嘘?」


「いや、本当ですって!!」


「もう7時半ですって!」


「えぇ?」


「ちょ来てください!!」


「引っ張んなって!」


「でもこうもしないとローディオさん起きれませんって!!!」


「わ、分かったから。」


「なら制服を早く着てください!!!」


「りょーかい。」



「よし、着替えたぞ。」


「あっ・・・ローディオさん・・・もう朝ごはんの時間、10分過ぎてます。」


終わった・・・

「早くいこう。」


~給食部屋~


「すっすいません!!!遅れました!!!」


「こらぁぁぁぁ!!!お前らの朝飯はキュウリ1本だけだぁぁぁ!!!」


「えぇぇぇぇぇ!?」

 (きゅうり1本だけって・・・)


「ローディオさんって剣の腕はいいけど朝に弱いんだな(笑)意外だ。」


みんなに笑われている気がする・・・


「ヒルごめん・・・ヒルもキュウリ1本だよね・・・」


「いや、大丈夫です。昨日剣を教えてくれたお礼ですよ。」


やっぱりヒル良い奴だ( ;∀;)


「ありがとな」


「僕は悪魔なんで感謝してくれる人がいるとすごいうれしいです!!」


「悪魔って(笑)。ヒルはいい人だよ。」


「ありがとうございます・・・」



~1時間後~


「「うまかったぁぁ!!!」」


色んな人の「うまかった」って言葉聞いていたら食べれなかった自分が悲しくなってきた。

まぁ試練頑張るか。



「これよりぃぃ!!!『30秒間で100回剣を振る試練』を行う!」


「「はいっ!!!」」


「一気に全員でやる!審査員はなしだ!!今から手に時計型の観測機をはめてもらう。そしたらその観測機が自動的に測ってくれるぞぉぉ!!!」


なるほどな。今はすごい!時代が変化していっているんだな。俺が子供の頃なんか・・・


「では始める!よーいスタッフ!」


え?なに子供がやりそうなギャグを55のおっさんがやってんの?こっちは退学になる危機なんだぞ?


「失礼、もう一度言う。よーいスタイル!」


二度目だぞ?何が面白くてこんなことやってんだ?


「失礼、また間違えてしまった。」


いや、ここまできてわざとじゃなかったで通す気か?この人正気?


「じゃあスタートする。よーいスタート!」


いやここは真剣にやるんかい!


「「オラっ!オラっ!」」


オラっ!んっ!?昨日より重くないか!?


残り13秒・・・


「オラっ!オラぁぁぁ!!!」


残り5秒・・・


皆は続々とクリアしていっている。残っているのは?俺と『クリス』!?

なぜ昨日クリアした俺らが残っている!?


今俺がクリアしている数は84・・・冷静に考えたら無理だ・・・

んっ!?


『皆が応援してくれている?』


「頑張って!ローディオさん!!!」


「俺らに教えてくれた時の振りをもう一回!!!」


「ローディオさん。あなたならいける!!!」


みっみんな・・・ありがとな・・・こんなおっさんを応援してくれて・・・

力がみなぎってきたぞ!


「オラぁぁぁぁ!!!オラぁぁぁぁ!!!!」


残り3秒 クリア回数 99


最後の一回 「オラぁぁぁぁ!!!!」


「ローディオさんクリアぁぁぁぁ!!!」


「「よっしゃー!!!」」


皆も一緒に喜んでくれている・・・うれしいな。クリスは!?


「クリス・ハートとローディオ・スイス残り3秒で同時クリアだったぞぉぉぉ!!」

 (なぜだ。あいつらは他の奴らより10㎏も重い剣を使わせたのに・・・)


「みんな応援してくれてありがとう!!!」


「いえいえこちらこそローディオさんに教えてもらえて助かりました!その成果もあって全員クリアです!」


「良かった・・・」


少しクリスに話かけるか。

「クリス!お互い危なかったな。」


「私は危なくなかった。まさかローディオ気づかなかったのか?」


「何が?」


「私たちは昨日クリアしたから剣の重さを10㎏も重くされたことを。」


「えぇ?そうなの!?」


「あぁ」


「でも俺はどっちみち良かったかな。今日は皆の『応援』で乗り切れたから。」


「応援?そんなもの関係ない。他の人の力をその『応援』で上げることは不可能だ。」


「それはそうだ。だが、その『応援』で自分が応援する人の『気合』や『やる気』を上げることは可能だろ?その『気合』や『やる気』を上げれたら応援された人は強くなれると思うぜ。」










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