第16話 幸せな2人
今日は私と王子様の結婚式。
たくさんの招待客が私たちを祝福してくれる。
花びらと歓声が舞う式となった。
ある日、浜辺で倒れている王子様を助けたことがきっかけで私たちは結ばれた。
嵐で船が転覆して、波で砂浜に打ち上げられたようだった。
あれから王子様は私のことを恩人として扱ってくれた。
あの時から王子様のことを好きになっていたので、求婚された時は本当に嬉しかった。
王子様が綺麗な女の子を連れてきた時はもうダメかと思ったわ、、、。
妹のような子だと言っていたけど、正直不安だった。
でも王子様の言っていたことは本当だった!
あの女の子ではなく、私を選んでくれた!
私もあの綺麗な女の子と仲良くなれるかしら?
声が出せないと言っていたけれど、筆談でならお話し出来るかもしれないわ!
お友達になれたらいいな、、、。
一緒にお散歩したり、お茶を飲んだり出来たらすごく楽しいと思うの!
結婚式が終わり、王子様と一緒にベッドに入る。
緊張もしていたし、疲れていたのですぐにぐっすり眠ってしまった。
「あら?」
まだ夜が明ける前、ベッドのそばに人の気配を感じて起きてしまった。
確かに誰かが居たと思ったのだれけど、寝室には私と王子様だけだった。
「寝ぼけていたんじゃないかな?」
私が起き上がったことで目が覚めてしまった王子様にもそう言われた。
「そうだったのかも?」
またベッドに潜り込み、眠りについた。
遠くで大きな魚が水面を跳ねたような音がした。
ワンダーランドモブ enmi @enmi_o3
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